卒業DVD

LIFE

 昨年末忙しかった理由のひとつが、子供の卒業記念DVDの製作作業があったためであった。

 誰のかって????。中二になる次女の小学校時のものである。

 何を今更やっているのか。と言われそうだが、これにはカクカクしかじか の訳があるのだ。

 一学年20名前後という田舎の小さな小学校に引っ越してきたのは、次女が4年生の秋の終わりであった。5年の運動会や授業参観に一度行った位だから、私は同級生の父母とはあまり面識がなかった。

 それが6年になった春。ある母親に声を掛けられた。今春の卒業生の親が学校生活のビデオを編集してDVDを作ってくれた。私たちの学年でも作りたいが、できる親がいない。コウダさんならできるのでないか、と声が上がった、という。

 ほとんど付き合いのない親の一体誰が、私を推したのか????判らないが・・・。

「誰もいない。 コウダならできるのでは。」と言われたのでは、出来ません、とは言えない。

 やりましょう。引き受けた。

 しかしその実・・・・・・ビデオ編集などやったこともなく、そうしたPCソフトがあるのは知っていたが、当然持っていない。それどころか・・・・実はビデオカメラも持っていないばかりか、家には旧式のVHSビデオデッキがあるのみで、DVDプレーヤーさえも持っていなかった。

 常連さんなら知っていることだが、私は見栄・虚栄心。そして自己顕示欲 が生きていくパワーになっているのだ。

 この見栄の代償は高くつく。まず編集ソフトが最初からオマケで付いているマックPCを買った。自宅用のノートPCが古かったので、更新するつもりはあったのだが・・・15万円!!の出費。

 カメラまでは買えず、妹に借りる事にする。

 引き受けた理由のひとつは、上の学年が作った物を見せてもらったが、ライブラリーをダビングしてつなぎ合わせた物だったので、これくらいなら私でも出来るでしょ  、と安易に判断したこともある。

 最初の編集会議。タダの継接ぎのビデオ集にしたくないので、大枠の構成を披露する。前年よりリッパな物を作って見せよう。と燃えていた。

 二枚組みで、一枚は学校生活を撮っている親や教師のライブラリーからセレクトし、もう一枚は卒業式と卒業に当って親のコメント・子は将来の夢を語ってもらうインタビュー、現在の自分の得意技そして親に対して感謝を発表する授業を撮ったビデオを載せる。

 つまり二枚目の多くの部分は、「狙って」収録してもらうことにした。勿論昼間仕事の私は撮影は出来ないから、お母ちゃんたちに任せる。

 卒業式を納めるわけだから、すぐには渡せない。だから春休みは大変忙しくなることが予想された。

 2007年3月。次女の卒業式が無事終わり数日後。寄せ集められたビデオテープが届く。

 その数20数本!!!!!。

 

 夕食を食べ終えると、深夜までビデオ三昧の日が一週間続く。

 何が大変って、これが一番苦痛だった。

 ここだけの話、素人が撮ったけして上手くはない映像を何十時間も見なければならず・・・・・。

 オレは大変なことを引き受けてしまった、と独り愚痴るのであった・・・・・・・つづく。

コメント

  1. 月子” より:

    写真をパッとみたとき
    まさかkoudaさんが作ったなんて思いもしませんでした。
    驚きです。男の方は見栄・虚栄心大事だと思います!
    それに奮闘する背中に娘さんも心強かったはず!
    それにしたって、大変な依頼でしたね・・(^^;)
    続きを待ってます。

  2. kouda より:

    読んでくださりありがとうございます。
    結果として、プライスタッグ付けて売れるんじゃない、とPTA
    仲間が言ってくれるような体裁にはなりました。
    そこに至るまでの苦労話。後半の苦労にもお付き合いください。

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