現在進行中の外構工事が、終わりが見えてきた。
冬の間の工事で、土がひどくぬかるんで難儀させられた。これでは使うオーナーも大変だろうと、当初の予定外の部分も舗装する事にした。
舗装というと、通常はアスファルトやコンクリートをイメージするが、こちらはガーデニングを楽しむ庭なので、そうした材料は馴染まないし、コストも高くつく。
そこで選択したのが、真砂土 舗装。
真砂土とは、当地では山砂とも呼ばれる。通常の川砂が、川で石が転がる間に割れた破片の粒をふるいにかけたものだが、山砂は、硬い石で知られる花崗岩がボロボロに風化・劣化したものである。
サビ砂、とも呼ばれるように、中の鉱物が錆びて黄色い色をしている。
日本の伝統左官工法に、「土間タタキ」工法というものがある。この真砂土に、石灰や海草糊を加えて硬化させたもので、神社仏閣の土間あるいは、昔の農家の土間などに施工されている。近年では、ゲートボール場などに施工例がみられる。
土のくせに、妙に固い、そうしたものが近所にあれば、土間タタキ工法で施工されたものかもしれない。
実は、こうしたオリジナルな伝統工法も土間タタキは、滅多に見られないわけで、まともにすれば、コンクリートの方がはるかに安くできる。
今回も、真砂土は使うが、セメント系の硬化剤を使った安直版真砂土舗装である。
この利点は、まず手間は掛かるが、コストとしては安めであること。水も浸透するし、夏の地面の照り変えしも少ない。土なので、ナチュラル感もある。
弱点は、弱いこと。雨などで、しばらく経つと削れてくる。
それでもヌカルミや雑草の発生が防げるし、ガーデニングを楽しむ庭には最適の材料だと思う。土として処分できるので、産廃にもならない。
近年ではホームセンターなどで袋詰めされた製品も出回ってきた。
でもごく僅かな場所なら良いが、平米数が広いと、トンでもない数量が必要になりバカ高い物になるから安直に買ってはいけないし、幾つか施工上の注意点もある。
検討している方はまずは私に相談を。
コメント
今、アプローチを真砂土舗装しています。大幅に予算を削られたので。 弱いんですか?
製品というか、固化材の種類にもより、駐車場でも使えるものもあります。が、歩行専用のものが多いと思います。
私が使ったものは立米当り固化材は4000円ほどで、安価ですが、現場で真砂土と混和するので手間のほうがかかります。
これはスコップを落としたりすれば、削れてしまいます。
舗装、と思ってはいけません。固く締まった土だと思ってくださいと、顧客に念を押して使います。
それにしてもお久しぶり。寂しくって泣いてましたよ。また来てくださいね。