映像が何とかPCに収まり、いよいよ編集作業。
ここからは正直面白かったね。そのために買った、と言っても良いマック。標準装備のソフトとしては大変よく出来ていて、映像は一コマ単位で切り分けたりコマ送りできるし、一つの映像ブロック順序を変えたり、なんてのも、ドラックで出来る。映像ディレクターになった気分。
それでも一週間以上を要し、何とかDVD二枚分にまとめて、初稿というか、ゲラ刷りというか、下書きというものを、委員に見てもらう段になる。カレンダーはもうGW近くなっていた。PCをテーブルの上に乗せ、プレゼンテーションのようだ。
試し見は、感想よりも、不備をみつけることが第一。
「子供の名前の漢字が違う」。 「ハイハイ了解」
「テロップの漢字が違う」 「了解」なんて快調に進む。
「あれ、この親のコメント 途中で切れている!」
「エッ!!!・・・・・・。まさか誰が抜け落ちているなんてことはないよね」と私。
「○○さんが写っていないよ」
「・・・・・・・・・」
一瞬頭が白くなって・・・・・気が失いそうに なった。
撮影担当の奥さん。慌てて、二人分撮り直してくる、という。欠いたままにはできないから、それは仕方が無い。
そのライブラリーが揃えば、音楽や、オープニングをつけたりしても一週間あれば完成するだろう、と更なる遅れを最小限にしようと言う私。
と、その奥さん。
「急がなくて良いんじゃない。中学の卒業までに出せば」
「ム」として、今度は切れそうに なった私。
不眠不休とは言わないが、この一ヶ月の突貫作業はなんだったのか!!!。
しかしそのプランには、実は私は賛成であったのだ。卒業してすぐ渡すより、成長著しい時期だから、ちょっと置いたほうが、親子共々楽しめる、と思ったから。
この間の苦労も、早くしなければ、と切迫したから出来たわけで、一年かけて作って良いよ、と言われても作れなかっただろうし・・。
それに、ディスクの表面をデザインしたかった。それは写真で行こう。自分の小学校時代思い出に残っているのは、雪を被った日光連山と、今は無き木造校舎だったから。作っている途中でその二枚の写真で行こうと思ったのだ。
しかしもうすでに山に雪はなく、校舎を飾る桜の花もない。一年あれば、その写真も撮れる。
そんなわけで、ビデオは我家のPCの中で塩漬けになってしまった。
卒業時では幾らなんでも遅すぎる、となり、当地では、中学二年の冬に行うことが恒例になっている「立志式」(昔の元服のようなもの)を目処に完成させることになる。
その奥様、本当に鷹揚な方で、取り直しのビデオが届いたのは、一年後の夏前だった。
ところが、二人分でなく、3人分映像がある。
[????」
添えられていた手紙には、自分の映像を破棄して、夫のに差し替えて欲しい、とあった。
取材撮影を一人でしてくれた人だから、自分の分は自分でカメラの前で話したわけで、そうしたほうが緊張するし、妙にシリアスな内容になるし・・・・長くなる。
気持ちはわからぬでもないが、 当然却下!。大部分の親はイキナリ収録されているのだよ。特別扱いは後で不評を買う。
しかし差し替え映像の方を見ると、お父ちゃん、これは明らかに晩酌後の半ば酩酊状態なわけで、飲ませて撮影を無理やりさせたか・・・・???。こちらはこれで笑えるので、即採用。夫婦での出演としてしまう。
特別扱いは許さない、そして編集責任は私だ、王様なのだハハハ・・。が、気の毒だったので奥さんのシリアスな部分は、大部分カットしてあげた。
それからソフトを駆使して、すぐに完成となり、最終チェックしてと渡すも、何も言ってこない。本当に2009年2月で良い、と思っているらしい。
しかしそうこうしている内に、11月父母の一人に不幸が起こってしまった。
これはマズイ。どうにか年末までに皆に配布して、仕事を完結してしまわないと後悔が残る、と年末の忙しい中一人で奮戦することにした。
50枚DVDを焼き、裏面を印刷し、取り寄せたケースに収めたが、むき出しのケースではかっこ悪いと、急遽自分のデジカメライブラリーから地域の写真を抜き出して、背表紙を作ってみた。
完成は12月28日。どうにか年末に間に合った。
と、長くなりましたが、年末の奮戦記でした。
子供の宿題ではないが、宿題が残っていると、精神上良くないです。足掛け二年。こうしたプロジェクトにはちょっと長すぎた 感があります。反省。
何人かの親から礼状や電話が入り、それなりに喜んでいただいたようで、胸をなでおろしております。
コメント
編集長、お疲れさまでしたm(__)m
本当に。
全部お一人で…。すごいです。
機械オンチな私には考えられません><
お付き合いいただきありがとうございます。
実は根気がない性格なので、何十時間も何日も同じ事をするのが苦手です。
子供たちの時の記念、だと思ったから頑張れましたが・・・。
ビデオカメラも持っていませんし、これが最初で最後のビデオ編集DVD製作になるかも・・・・。
それでも何人からラストで泣いてしまいました、と感想が寄せられておりまして、オレってコッチの仕事ができるんじゃないかと、またも自惚れ、自意識過剰は益々ひどくなっております。