不揃いの蜜柑たち

LIFE

 四国・宇和島という文字と牛がデザインされた箱を開けると、微かな香が鼻腔に届く。

 サイズ別に売られるのが当たり前になっている現状では、サイズがバラバラなものが無造作に詰められている!というのを見ただけでちょっと虚を突かれる。

 サイズがランダムなだけでない。形の歪な物、肌の汚れた物も混じっている。
 
 消費者が、目にしているのは、きっとJAの選果場で鵜の目鷹の目で、おばちゃんたちがLだ、Sだ、ジュース用だ、と篩った結果に違いない。
 その綺麗さに慣れてしまった傲慢な消費者は、さらに充分綺麗なその店頭の蜜柑をまた舐めますように品定めをして選んでいく方もいる。

 そんな方には、まったくお薦めできないのが、この蜜柑だ。

 送り主は、愛媛県・宇和島市に隣接する鬼北町で造園をやっている「橘屋」。コウダの古い友人で同い年。

 故郷の愛媛に帰って15年位。本業の造園業に加えて、親戚が営農をやめた夏みかん畑も管理しているから、春の終わりにはよく夏みかんが届く。

 「地球人として自然に生きていく」ことを目標にしているから、当然農薬は使わない。スス病というのだろうか、黒ずんだ夏みかんが多いが、その果実は、市販品と比較にならない位濃厚で、滋養に満ちた味がする。

 今年から温州みかんも管理するようになったようで、久しぶりに電話があったとおもったら売り込みだった。旧友が困っているんじゃと奮発して10ケース買ってしまう。

 お歳暮代わりに使えばナントカなるだろう。

 お味の方は??美味いよ。美味いが、夏みかんほどの感動はなかった。

 やはり今年からの取り組み、ということで、まだ橘屋カラーが出ていないようだ。メールで聞いたら、あっさり「その通り」と言われた。
 
 逆に言えば、これから先、毎年の変化を楽しめる、ということだね。

 最後に本業の方も紹介しておこう。和風の庭を作らせたら、自信家のコウダも全く敵わない。割烹なんか最高のものを作る。

 四国・北九州・中国地方の方。是非お見知りおきを。HPは「愛媛・橘造園」でヒットするはずです(更新無しだけどね)人の事いえないか・・・。

コメント

  1. mimiedennoniwa より:

    同じ色、同じ形だとちょっと気持ち悪いので味わいがあって良いかも。
    橘造園さんのお庭、拝見しました。ハートに来るすばらしい作品でした。橘造園さんのお庭にポチ!

  2. kouda より:

    生き物はクローンじゃないんだから皆違って良い。人間も動物も蜜柑も。
    親友の造作を褒めてくれてありがとう。伝えておくよ。作り手の感性豊かだからハートに来る物が作れるんだな。

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