スローフード2

LIFE

 先週の半ば、仕事を昼日中から抜け出して、妙齢のご婦人とデートに・・・・。

 実は遠く沖縄から里帰り中。実子や親戚の子も含めて、3つのコブつきデートであった。私にとっては、若いときに、親御さんに世話になったことを孫たちに恩返し という意味もある。

 どこかで昼飯でも奢ってあげようと考えて出発したが、あまりに良い天気で、紅葉も綺麗。それならば、近くの古賀志山でも登って山頂でお弁当というのはどうだろうと、考えた。

 しかしこれは母親の靴に問題があり、却下となってしまった。それでもお昼までちょっと時間が合ったので、麓の森林公園を散策する事にしたのだ。小さなダムがあるその公園は紅葉も見ごろで素晴らしかった。

 ここでこの後の展開を大きく変えることになる看板を眼にする。「マス釣り場」

 小6の女の子が「私釣りがしたい」すると6歳児の男の子までが「僕も釣りしたい」と続く。

 栃木の思い出に釣りも良いと思ったが、果たしてこの寒くなる季節に、それも平日に営業しているかなあ????。

 着くと池には、鳥避けのネットが張られていた。やっぱりやってないなあ、諦めなさい、と子供たちに言う。

 でも頭髪の薄い親父が独り作業をしている。奥の食堂のお品書きには、「イワナのから揚げ」なんて書かれていた。

 「親父さん、今日は何かできますか?」と聞いてみた。

 「ん!うーん    何でもできるよ」 ん  から 出来るよ まで大分間があったのが気になったのだが・・・・・・・。

 「やって(営業)いるって」、というと。子供たちは喜んでイワナのから揚げを注文する。しかしなんと長女は、その脇に書いてあった「なまずのから揚げ」が食べてみたい、と言い出したのだ。

 「おじさん、なまずのから揚げ、できる?」
「ん!うーん    何でもできるよ」   という。妙な間が気になるのだが・・・・。

 「それじゃイワナのから揚げ3つに、なまずのから揚げひとつ」などとオーダーする。

 すると、「イワナか・・・・」などとブツブツ言いながら池の方に歩いていきながら 親父が
「それじゃ岩魚釣らなくちゃいけねなあ・・・・・・」とつぶやく。

 「エッ これから釣るの??」脇のイケスかなんかに調理用に別に飼ってたりするんだけど・・・。

 これから釣るんじゃ、釣りやらせてよ。ということになり、ネットがまくられ、初期の目的であった釣りができることになり、子供たちは大喜び。沖縄生まれの子供たちには、生まれてはじめて見るイワナ。

 ニジマスよりやはり野生に近く、簡単には釣れず、まあそれだけ楽しめるわけで4尾釣るのに、15分以上かかったかなあ。

 餌をつけてやったり、魚を外してやったりしている。何気に親父の方に目をやると「!!!!!」

 大きな網を持って、胸までの長靴 ウエーダーを履こうとしていた。

 「親父さん、まさかこれからナマズを捕まえに行くんじゃ・・・・」

 何か大変、不遜な客になっている、ような感じがしてきたよ。

 慌てて長女を呼んで、ナマズは諦めなさい、と諭すのであった。

 つづく

 

コメント

  1. クワデン より:

    おっ!こりゃいいや~。乙な展開になってきたじゃないですか。店のオヤヂさん、いいね、いいね~。

  2. 月子” より:

    あはは(*^□^*)
    つづきが楽しみです。

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