熊野古道紀行5 中辺路街道を西へ 山中野営

LIFE

 三日目の朝が明けた。

 野営場のテント隣同士。同じ古道巡りの広島の男子は北のコースから来て北へ戻るようで、もうすでに出発して居なかった。京都から来た単独行女子は、北東方から来てここが終点。本宮大社にお参りしてバスで帰るからゆっくりしていた。しかし彼女が通ってきたコースを聞くと・・・・私と同じ野営道具一式背負って5日間・・・・・・そんな距離歩いてきたの??(゜д゜)と驚かされた。

 

 私は南東の海から来て西の海へと抜ける。 古来よりここは目的地であって交差点でもある。

 

 熊野本宮大社は、初めてでないので、お参りもサッサとすますが(5月3日となり、朝からすごい人出なのだ)。

 

 この春から研究職として就職した次女に「大願成就」の御札。そして格闘技で、高校日本一を目指す甥っ子には戦勝祈願として有名な「八咫烏」刺繍入り「勝守り」を購入する。
 
 私が歩いているのは通常とは「逆ルート」なのだ。京都・大阪からは、和歌山県田辺市まできて「中辺路」と言われる参道から本宮を目指してくる。現代では、このコースの途中何箇所か国道と近づいたり、集落を横切ったりするから、ちゃんとバスの時間等調べておけば、古道の一部区間だけたとえば3時間位歩いてみる、ということが可能だ。
 それなんで軽装、水だけ持ったハイカーが、すごい数(延100人位)すれ違う。
 
 でも・・・・そんなに多いバス便数でないから、お昼どきを過ぎると、また縦走組・重装組だけになっていた。
 
 途中ずっと尾根道なんだが、その集落の最高標高部分が古道として残っている処では、「遺跡」茶屋跡でなく、現役茶屋が何件かあって賑わっていた。
 覗くと、紫蘇ジュースが200円!。地元農家の梅干が15個くらい入って200円!って破格じゃね。思わず購入食べる。梅干もジュースも美味いのなんの・・・。
 
 満足して歩き再開。とまたすぐに茶屋がある。1分前に休んだばかりだからな、ここはスルー・・・・・・???プライスタッグが目に入る。「缶ビール200円!!!」って発泡酒かなんか憚ってんの???。しかし紛れもなくスーパードライを売っていた。
 
 天気は最高で、ここで一杯は美味しかろう・・・・。しかしまだ昼前道中は長い・・・・ダメ我慢。
 
 が、根が卑しいものだから、誘惑に勝てず引き返していた。
 
 屋根付きのオープンテラスという店内なんだが。食事も含めて価格が安い、というか関東人からすると「安すぎるだろ」という感じ。
 缶ビール350mlというのは、スーパーでも200円くらいする、原価である。幾らなんでも商売じゃないだろう、と商売人の私はこの価格が信じられず、また認めるわけにいかず。
 これでは飲めない、と300円を払った。いえこれ200円ですから、と100円返す女将。100円を挟んで押し問答する。
 何やってんだか・・・・
 
 しょうがないので、その100円で「ピリ辛煮こんにゃく」というのを注文する。
 
 が、それがまたデカイのだよ。これ安いものでも原価70円位するでしょ・・・・て、この女将は何者だ???と驚くのですよ。
 伏拝王子近くの「大阪屋」さんここを通った方は寄ってみてください。
 
 
 今夜は何処か山中で野営しなければならない。そろそろ幕営地を決めたい17時前。山中で地図を見ているハイカーに出会う。先方も私と同じことで悩んでいた。
お互い来たルート状況を紹介しあうと・・・・水もあり、今いる場所が最適じゃん、ということになり、少々早いが林道の終わりで天幕を広げる。

 今夜は麻婆春雨がメインディッシュ。オニオンコンソメスープに、昼間仕入れた激ウマ梅干がのる。今日も上手く炊けた(ブログ友に頂いた岩手奥州市産の自米はスコブル美味であった)

↑ 山中での平均的夕食。1合を炊飯して6割くらいを夕食。残りは朝飯。朝はインスタントスープに冷や飯を入れて、インゲンやネギなど刻んで雑炊として食べる。

 これで痩せないわけないんだが・・・・昨日今日と昼にビール飲んだり、晩酌にウイスキーをチビチビやっているし、山から降りて贅沢したものんだから・・・・自分でもビックリするくらい痩せなかった。
 
 今日も良く歩いた。この3日間で50キロ歩いている。あと1日で予定地まで降りられるか?どうかだね。

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