洗い出し工法について

LIFE

 昨日紹介したけれど、左官の伝統技能に「洗い出し工法」というのがある。

 特殊技能なので、左官作業の衰退と共に、施工例が少なくなってきている。

 ちょっと前から、珪藻土入り壁材のヒットや、漆喰の再興など、住宅仕上材として自然素材が見直されてきている。左官工事もちょっぴり復活の気配なのだ。

 私はだいぶ前から、この洗い出し、という仕上げが好きで、自分でもエクステリアに推奨してきたし、施工もさせていただいた。自然石貼りというのも、見栄が良いが、こちらも天然砂利で、組み合わせや使い方に寄ってはシブイ仕上がりになる。
 日本の技能なので、和風に合うのは勿論だが。結構レンガや石との組み合わせて洋風建築にもマッチさせられる。今回の製品は石や、目地の色がカラフルなので、積極的に西洋建築に使いたくなるようになっている。

 これまでの工法は、大量の水で流すと言うことが必要なので、どうしても犬走りや玄関外、アプローチ、基礎の立ち上がりなどに、使用場所が限られていた。

 初めて屋内で使う機会に恵まれたのは、常連さんなら覚えてくれているかな、ペンションの離れ風呂であった。
http://geocities.yahoo.co.jp/gl/nikkoworks/view/200806?.begin=1

 風呂の工事とはいえ、排水や他の仕上材や工程の都合もあるので、やはり大量の水は使えなかった。

 今回は住んでいる家の中での作業ということで、それ以上厳しい条件で、少しの汚水も許されないわけだが。

 普通の養生さえすれば、汚さず室内でも洗い出し工法が選択できる、ことが確認できた。

 これを読んでいる方は、ふーん、という位だろうが。

 エクステリアだけでなく室内デザインも依頼されることある私には、使えるカードが増えて喜んでしまうのだ。

 室内風呂、今回の炉台の他に、例えば、洗面台、キッチントップ、内装壁、脱衣場床、トイレ床・・。

 まだ全国的に施工例は少ないはず、オリジナリティー発揮にうってつけ。
 是非使っていただきたい建材です。

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