前述したように、この連休前半は登山していた。今回は大した事故や事件はないからご安心を。
ただ、この山を目指す人には参考になるだろうから、行程を記録しておこう。
剣岳、である理由は、やはり友人のAKが富山に赴任しているからである。しかし今回の山行は二人で決めたものではない。AKの同僚二人が、富山に居るからには剣岳を登ってみたいと、「剣岳 点の記」の映画を観て感激して思ったらしい。
それでAKは素人を3000mの北アルプスに登頂させるゾと、何時に無く責任感を発揮しており、例えば下見に何度も途中まで登ったり、月初めには2500m級の山に足慣らし登山を企画して連れて行ったりしていた。
こんなAKを見るのは始めてである。
しかしながら、素人仲間は日常ジョギングするなど鍛錬するわけでもなく、一緒に下見に登るわけでもない。挙句足慣らし登山では全員がドロップアウトして山頂にたどり着けなかったようだ。
そんなわけで、今回の山行はあくまでその同僚二人が主役。AKは夢の実現のためサポート。そして私はオブザーバー、というわけで。どんな予定になるか直前まで決まっていなかった。
一般に剣岳に登るには、立山アルペンルートで有名な室堂というところまでバスで上がり、別山乗越え、という尾根を越えて向かう。距離もそうだが、バスの時間にも制約されるので、日帰りは難しく一泊するのが通常である。もうひとつの一般ルートは、北側の上市の標高800m地点番場島から一本の尾根が山頂まで続いており、これが早月尾根ルートと呼ばれるコースで、その標高差実に2200m。日本3長尾根とか、3大キツイ尾根コースと呼ばれている。富士山を二回往復するよりキツイとの声もある。映画の舞台にもなったコースである。
こちらも距離往復17km。標高差2200mというのは、山慣れしている人でも通常は日帰りする、とは考えない。通常は途中にある小屋やテント場に泊まる。
2500m級の足慣らし登山が失敗に終わったことで、同僚二人は諦めて、結局私とAK二人になるのでは、と思っていたら・・・・・。
早月尾根を登る!!!、と言ってきた。年配の所長は前の日から途中にある小屋まで登り、若手の後輩とAKは日帰りで剣岳を目指す!!という。
意外な展開にちょっと慌てる私。私とて日帰りはできるかどうか??????。
ネットで山行記録を覗くと、13-15時間かかったなんてのが、多い。
ビビッテしまうのだが、一応お盆休みの高天ヶ原温泉行き、に備えて朝ジョギングしていたし、それは今回の連休に備えてお盆後も続けていたので、歩くことはできるだろうと思ったが、夜明け前から日暮れすぎまで13時間位は覚悟した。
まあ、あまり気乗りしない計画である。
気乗りしないのは、GWそしてお盆休み、そして今回のシルバーウイークと、4ヶ月で3度目の富山行きであることだ。片道6時間、430kmの行程を3度目。遠距離恋愛の彼女でも待っているなら苦にもならないが・・・・・・。
思い返せば、お盆休みは日本一の秘湯山行で、3泊4日という何年かぶりのハードな山歩きをしている。その後仕事では2つの外構工事をし、従業員の退職で、連日二人分の仕事をこなして来ている。
土曜日2時まで仕事の後、富山まで夜行走行。そして剣岳日帰り登山・・・・・。
傍目からは「生き急いでいる」ようだろう、年末あたりポックリ逝ってしまうような生活だなあ。
ともかく、入山口の番場島に夜中着くから、明朝声を掛けてくれ、と言って最後の連絡を土曜日富山の滑川ICを降りてAKに連絡して携帯の通じない番場島に向かった。
駐車場で車中泊後、4時過ぎから起きて準備していたのだが、友人AKは現れず。登り始めの時刻と約束していた5時を回ってしまったので、ヘッドランプ頼りに歩き始めた。最初の土地なので、どっちが登山口かわからない。
薄明で状況がわかり始め、登山口に着くと、奴の車がすでに置かれており中はもぬけの殻だった。
そりゃねえだろうAKよ。
写真は2200m地点にある早月小屋。そして2300mから見下ろす小屋と長大な早月尾根。
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