今日も見に来てくれコールが鳴る。
今日のお宅。実は一番のお得意様でして、これまで行った改修・工事は・・・・・もう何回やったか数え切れないほど。
「この前の時の豪雨で雨漏りがした」
もう家の内外何回も見てますから、実は現場を確認する前に、状況と原因は大方想像できました。
それなんで、屋根に上がる前に「部分手直しじゃなくて、全面的に屋根張り替えたほうが良いかもしれないですよ」と言って登る。
全面的に直す、というと傷みが広範囲である、と想像されるかもしれませんが、ちょっと違います。
「もともとの設計が根本的にダメなので、そこを直してもまだ別のところから漏れる」という意味です。
問題はいくつかあるのですが、もっとも根本的欠陥は屋根勾配が取れていない、ということです。
屋根の勾配ってこの仕事していると気になるんですよ。煙突も付けなきゃならない仕事ですから。命に関わることなんです。つまり急過ぎては、煙突つけなくたってメンテナンスに大変な手間がかかります。ところが緩すぎても問題で、雨漏りや家の傷みに直結します。
近年豪雨が半端ないですから、雨水なんて、流れれば問題ない、と考えてはいけません。今日のお宅のように3%位しかないと、屋根の上でも水位が3-5cmになってしまうし、雨樋から溢れたり、また鼻隠しの部分も水の切れが悪くなります。
鋼板屋根の場合。水が切れるように職人さんが鋼板を巻き込むわけですが、それが経年変化で緩んだり、下地が痩せたりして隙が増えてきます。また水が滞留すると毛細管現象といって、鋼板の合わさり目から水は上方にも吸い上げられますから、例え屋根に穴が空いてなくても雨が入ってきてしまうのです。
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