愛媛で、庭作りと蜜柑を作っている友人から甘夏が届いた。
「有機栽培」といのは、無農薬・無化学肥料で栽培された、ということである。
写真でわかるかな? たいそう肌の汚いブス蜜柑である。農薬や収穫後の洗浄をせずワックスをかけないとこうしたものになる。それでもここ数年で一番綺麗なんじゃないかなあ。
毎年奴の蜜柑を食べると、再認識することがある。
人間にとっては、フルーツやデザートかもしれないが、蜜柑にとっては、自分の種を残すために自分の全細胞を動員した結果の「タネ」である、という当たり前のことを。
かぶりつけば、口の中に一杯の種が入り、同時に滋養が一杯詰まった果汁が弾ける。果実に命を感じる瞬間。気候があえば、地中に埋めれば、きっと芽を出すに違いない。
蜜柑と同じ位待ち望んでいるのが、筆不精・口下手の奴が書くメッセージだ。
仕事の合間に、故郷の、山や川・海を守る活動に参加し、地球や生物が、生き残る道を綴る彼は、いわゆる運動家ではない。
自然に学び、即して生きることが唯一の道であることを実践している。
哲学を持って生ている男である。
もう何年も会っていないが、この蜜柑とメッセージは、私にとっては彼の変わらぬ哲学に安心し、やもすると挫け、怠けがちになりそうな自分への叱咤・激励と受け止めている。同じ歳のこうした友人がいることは大変ありがたいことだ。
メッセージの一節から
「世界的にインフルエンザが脅威となっている。我々人類が進化する必要に迫られているのだと思う。あるいは生命体としての地球が「害ある人間が増えすぎた」と言っているのかもしれない。
全ての生き物たちとともに 柔らかく豊かな地球 を歩もう!」。
コメント