ストーブの入れ替え相談

STOVE

「薪ストーブを使っているが、暖かくないの(古いの)で大きいストーブに入れ替えたい」という相談が時々寄せられる。

この類の相談は、何時もよりも増して慎重に話を聞かねばならない。

結構な割合で

・ストーブ本来の力を発揮しない焚き方をしている

・未乾燥の薪を燃やしている

・空気の調整ができていない

等々 ストーブのせいじゃなくて、人間のせいの場合が多いからだ。

 

先週土曜日現地調査に伺ったお宅では、一瞥して納得したのだ。

半開放型のステンディングストーブだった。

よくアメリカ映画やホワイトハウスの記者会見場背景にあるマントルピースと呼ぶ、開放型の暖炉は、雰囲気はあるが、実はそれほど暖かくはないのだ。現行の鉄箱の薪ストーブ原型を発明したのは、フランクリンさんと言われている。レンガ作りのマントルピースの中、鉄箱の中で燃やしてみたら熱が溜まり、また鉄からの輻射熱が裸火よりも部屋や人間を温めることがわかったのだ。

燃焼工学は現代ではさらに研究が進んで、熱効率や、完全燃焼に向かって、様々な工夫が詰め込まれているのが最新の薪ストーブ。多次燃焼システムや触媒などが駆使されている。

しかしお使いのストーブは、雰囲気はあるのだが、どちらかというとフランクリン時代の構造でして・・。

標高900mの日光連山中で使うには、確かに心もとない。

 

しかし最初はストーブの入れ替え案件ということで、本体のみで済むのかと思ったんだが・・・。

他の現場経由で寄ったためにハシゴをもって行かなかった。

が、屋根の貫通部だけ二重で、その先また細くなっているように見える。また変な補強金物みたいなものも見え・・・・・そのイレギュラーが形状だけで「使えない」と即断したしのだけど。

無理やり付けちゃった、という感じが一見でわかるので、取り替える時が来たらみなさんに紹介することにしよう。18年前の建築らしいが、どんなことしたんだろ????。

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