何でも規格化したい社会だから、そのうちに薪の品質基準というのが出来るかもしれないなあ???。JIS規格とか・・・林業製品だからJASか・・・・。
経験値として、ストーブ屋だからある程度の基準というのは持っている。原木や薪を仕入れているからね。
例えば
①樹種
雑木の堅木と呼ばれるものが高いわけで
高 ナラ・樫・椎・ケヤキ・ミズナラ・クヌギ
中 桜・カエデ・クリ
低 その他の雑木
ランク外 松・杉・檜 針葉樹
ランク外としたが、針葉樹が薪ストーブで燃やせない、というのはデマである。針葉樹が焚けるストーブだ、というのも正しくない。商品としての価値での話、火持ちが悪いのと、少々の配慮が必要なのでこう書いたけど、薪として使えるので誤解しないで欲しい。
②乾燥
ある意味、樹種よりも重要なのが乾燥具合なのだ。堅木であればあるほど乾燥期間が必要で「高」にあげた樹は2年は干したいところ。含水計というのも市販されているが、樹種により同じ期間干しても水分率が違うのし、測り方でもムラが出る。参考程度にしてあまり数値だけこだわらない方が良い。未乾燥なものは「焚けない」と思ったほうが良い。乾燥した針葉樹のほうがよっぽどマシである。
③長さ 太さ
長すぎる薪は炉内に入らないし、太すぎるものは、火の回りが遅く、その間煙も多くなるので注意が必要。
焚付-細割-中割-太割 とバランスよく用意したいもの。しかしこれもストーブによって多少違ってくる。
私のつかっている「ハーツストーン社・ヘリテイジ」は石で出来ている。特徴のひとつが、炉内を高温に維持する時間が鋳物より長い、ということ。この特徴を生かすには、薪の長さは側面を温めるために、長いほど良い。で実際50cmの薪が適している。同じ特徴から空気を絞ってからの二次燃焼時間も長いため、まず焼けぼっくりが残ることはない。それで火持ちが良い太割を詰め込んで寝るのが良い。長くて太い薪が欲しくなるストーブなのだ。
これが主な薪の規格なんだが・・・・売り物として見た場合、もう一個重要なファクターがあって・・・・・
④形状
樹種や乾燥が申し分なくても 木の二股部分や曲がりなど「薪」然していないものは売れないのだ。積み重ねづらい、というだけなのだが・・・・・ストーブ屋で売るには商品価値が著しく落ちる。
それなんで「コロ薪」「クズ薪」などと呼んで、自家消費に回しているのが大方のストーブ屋なのだ。
しかしコロ薪よりも始末悪いものが、当社のストックにあって・・・・・・・・本日処分を決行!。
堅木を伐採したから買ってくれ、という依頼があって、聞けばブナだという。この地でブナは珍しい・・・・・???。大体の買取価格を言ってから出かけたんだが・・・・・。行って大後悔した。
カミキリムシ系であろう虫食いだらけであったのだ。買うと言ってしまったので、半分位は持ってきたが、残りはお断りしたのだ、薪割り機で割ってみると4分の一位は空洞なんじゃね???という。
ま
一言で言えば「商品価値ゼロ」 これ売ったんじゃクレーム間違いなしでしょ。
それでも乾燥棚に収めて・・・・気つけば二年。こんな醜い薪は・・・・自分で使うしかない。次の薪が入ってくるし・・・・・・処分。社長の家に直行となった。
3立米位ありました。燃やしてみれば、「高」ランクに近い良い樹種なんだけどね。
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