ちょっと前に紹介した「日石展」=墓石の展覧会場が14日(石の日)にオープンした。
友人がその展示作品の設置工事にかかわった縁で、オープニングセレモニーに参加してきた。
展示条件は、日本産の石で、日本人の石工が製作したもの。
ご多聞にもれず、石加工職人の世界も、製作費のデフレ状況である。
ここだけの話であるが・・・・・業界の公然の秘密の暴露になるが・・・・。
例えば、依頼者が「○○産の石で作って欲しい」と国産の銘石を指定したとしても、日本人の石工が彫るとは限らないのだ。
国産の石を、中国に送って加工して送り返す、というの実態がある。あんな重いものを往復流通させても、日本人が加工するより安い! という。
展示されたのは、日本中から集まった45柱。銘石の肌合いを全面的に出したもの。また意匠・デザインに新鮮味があるもの。また周りの環境との一体化を志向したもの。
いくつかのアプローチが感じられる。
でも何よりも、そうした石工のプライドを込めた作品が45も並ぶと、それなりのオーラを感じるわけである。
人が最後に収まる家が墓だとするなら、人とは違ったオリジナリティある墓石や気に入った日本の石で作りたい、と思われる方もこれからは増えていくだろう。
ちょっと遠いが(宮城県白石市)、そんな方には、見学をお勧めしたい展示場である。
コメント
御紹介ありがとう!
大賞は、小松石を使った、大きな五輪塔でした。
石工は真壁の人で、市長選にも出たこともある50歳の元気の塊のような人です。
恥ずかしながら、小松石今回初めて知りました。頼朝の墓もこの石とか。
実は一番気になっていた墓です。大きさだけでなく石質の持つ存在感は抜群でした。
淡い上品なグリーン色、緻密な石をあえてマットに仕上げる。僅かに入る石目。
百年もたって周りの自然の中に溶け込んでしまうのは、こうした石なのではないかと思いました。
(全体写真をクリックすると大写しになります。一番後ろの列真ん中が小松石の墓石です。会場写真撮影禁止だったものでアップはありません。)