前述した幾何楽堂さんがインテリアを手掛けてきたカレー店が先週の土曜日、プレオープンとなった。
材料の見つくろいだけで、大したお手伝いはしてないが、ご招待を受けてしまい出かけていく。
招待されたから、というよりも、材料の仕上がり具合も気になる(初めて使材料がほとんどだった)、何より幾何楽堂さんのフィニッシュがどんなことになっているか、それが見たかったのである。
前回も書いたが、本当に「妖しい」
猫も長生きすれば、化け猫になるという。
道具も長く使われたものには、霊が宿るという。
長寿の木や岩ににも霊がいる。
でも綺麗に製材されたり、カットされて磨かれた石材は、ただの建材になってしまう。
ここにある木材には、そうした建材にないものがある、存在感とも言うし、歴史を語っている、とも言う、霊が宿っている、とも言えるだろう。
あるものは、倒れ、川に流され、河原で日にあぶられた流木。
あるものは、虫や細菌・動物に侵され、それに打ち勝った病跡をもつ木肌。
あるものは風雪に捻じ曲げられた体幹をもつもの。
あるものは、水車の部材として、積年回転し、人間の道具として使い倒されたもの・・・。
現代建築では、ほとんどお払い箱になる木材が、ここでは再び、あるいは初めて生気を吹き込まれて存在していた。
生でないと、その雰囲気は伝わらない。是非見に行っていただきたい店舗である。
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