チーズと空気清浄機

5年前に新居に引越して来た時。思ったののだ。

　わずか２０坪ほどの借家にどうしてこれほども備品があったのかと＿＿＿。

　切れた！私は余計なものを、そのまま焼却場に運び込み、捨てた。「ウチはこれからシンプルライフでいく」と宣言したのだ。

　以来ウチには、余計なものはさして増えていない。

　その中でも、目障りな一品がある。「空気清浄機」である。これは要らない最もたるものなのだ、アレルギーの人が居るわけでもないし、こんな田舎で空気が汚れているわけも無い。これは仕事上のおつきあいで、買わされたもの。後悔している家電である。でも使わぬのも勿体ないと、現在では、冬なので過湿機能を利用している。

　さて先日、野菜とナメコの返礼で、蟹を頂いた話を書いたが、やはり返礼でイタリア人が作る手作りチーズというものを頂いた。
　それなりに美味なのだ。しかしいくつもの種類が入った箱には、ネーミングがない。順繰り試していたのだが＿＿＿＿＿＿昨日開封した一品は、強烈な匂いがした。これが噂の「ブルーチーズ」か＿＿＿。

　これが食べられる欧州人は、納豆やぬか漬け、がダメ、とは言わせられないな。と感想を思っていると＿＿＿＿＿。

　いきなり空気清浄機が稼働し始めた。「うッ」よく見ると、機械の徐臭機能が動き出したのだ。

　この匂いに反応するなんて＿＿＿＿。変な高性能に、なんとも呆れたり、感心したりするのであった。