屋久島紀行最終回 執念

LIFE
 9日間も書いてしまった。もう飽きられているか、妬まれているかも・・・・今日で最終回としようね。

 究極の「野湯」海中温泉を満喫しても・・・・・・・どうしても欠けているものがあった。
 そう地魚寿司、刺身定食。初日に食い損ねて・・・・・下山後も食えず・・・・渇望感は時を追うごとに強くなる。

 屋久島名物。「首折れ鯖」「トビウオ」これを食うまでは戻れん!
 偏執というか執念というか・・・・・・このままで旅を終えてはは臥龍点睛を欠くではないか・・・・。

 夜を待って、温泉から「安房」という街に戻ってきて店を探す。しかし昨日も書いたけどGWだというのに、日曜日は定休なのか・・・・・という感じで休みが多い。
 町外れで、一軒の店に入る。三日続いた晴天だがもう雨が降り始めていた。雰囲気の良い店だったが・・・・・・地魚三昧とはならない。

 そう飲食店が一杯ある島でもなし、諦めかけたけど。今度は寿司屋の看板を発見。真新しい店は先月開店したばかりだという。まだ25歳の店長と妹の店。

 ここでやっとありつけました!
 首折れ鯖や天然カンパチの握り、また地魚アラカルト刺身を頂きまして・・・・・よかったよかった。
 トビウオは姿揚げいただきました。生ではなかったけど。これは天候と漁次第。これはこれで美味しゅうございました。
 これでこのツアー完結でございますよ。

天然カンパチ↓


 ただ、この若い二人の店が、この地でこのあとどんな展開をみせるのか・・・・・気になって、気になって・・・・・また屋久島に寿司を食いに来たくなるのでした。



 運転なので、このご馳走を前に酒がないのも「ちょっと悔しい」けど。屋久島最後の夜は波音を聞きながら休むことにします。


 明けた7日は飛行機まで半日時間が取れるので、この日はレンタカーで島を一周ることを予定していた。
 西部の原生林(というか島のほとんどが原生林だけど・・・)は海沿いの林道で一周できたが、夜間は通行止め、という位運転し慣れない方はオススメしない道路だった。
 実際鹿や猿の世界であり、人間は余所者、という雰囲気。実際道路に店を広げているサルたちは、車で近づいても道を譲ってもくれない。「あんたら何しに来てんのか」 河内弁のおばさんに睨まれている気分。ハイこの島は人間のものじゃございません。皆さんのものでございます。お邪魔して失礼いたしました。
 という雰囲気です。




 昨日の海中温泉は雰囲気はあっても、洗ったり、髭剃ったり・・・ってできないので、今度は北部にある温泉で朝一番から一人で独占ゆったり入って垢を落とす。

 これで温泉も二箇所入り「完璧なツアー」でございますよ。見たいもの、予定していた所は全て行きました。4日間にしては、身体も頭も、五感も全て覚醒した時空を過ごせました。後はレンタカーを返して帰りの飛行機に乗るだけですよ。
↓山綺麗だが、海も綺麗。ここはウミガメの産卵浜

 と、そこに「寿司屋」の看板が目に・・・・。飛び込んだ昼飯は、これまでの苦労+不満の溜飲を下げるものでした。
 やはりトビウオ刺身は無かったのですが。これぞ地魚三昧という盛り付け。お魚図鑑を片手に、女将さんが各切り身を説明してくれます。ほとんどの魚が初対面、初体験だったのですよ。

 へえ、ほとんどが初めて聞く魚名・・・・・。これがこの味か・・・・・。え、この切り身、元はこんな姿してんだ
・・・・・海なし県民ですからね・・・・・笑われそうですが・・・養殖でない、遠洋でもない、自前の魚をいただく、というのはそれくらい尊い、貴重な体験なんですよ。

 あーーーーよかった最高。これで「超_____完璧なツアー」になりましたね。

 しかし予定外のランチで、時間がキツくなり、スタッフその他に土産物を買う時間が無くなったこと。関係諸氏にお詫び申し上げます。

 なんか数年ぶりに好き勝手かつハードな旅ができました。すごく嬉しく充実感あります。クセになりそう。また近いうちに好き勝手な旅してやるんだ、と思ってます。


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