薪ストーブ炉台のリフォーム

LIFE

 薪ストーブを置く、それも欧米の鋳鉄製となるとあまりそうした文化が日本になかったせいか、問題のある施工が多い。

 そこで今日は、ストーブの炉台を作る時の注意点から。

 「床」

 鋳鉄製のストーブはとにかく重い。通常の製品は150-200kgあるから、まずは床の強化が必須となる。
 床材を厚くした、というのは論外。土台と根太を通常の倍くらい密に入れる。もしくは躯体とは独立して土間からブロックを積み上げてくる方法がもっとも安全性が高い。
 
 次に耐火性。防熱の備えというよりも、火の粉や灰の飛散に対して、床を不燃材で被うことが必須。当然ある程度の面積を、石やレンガ・タイル等の不燃材を敷くことになる。
 
 ゴミの飛散が必至なので、清掃のしやすさも配慮したい。

 「壁」

 これは耐熱、耐火性能が求められる。やはり不燃材で被う事になるが、ここがもっとも注意したいポイント。石膏ボードの上に、レンガタイルや擬石を貼り付けただけで済ましてしまう工務店が未だに多いこと。

 「低温火災」と言って、発火温度以下でも長期間高温で曝されていると、木が炭化して燃えやすくなってしまう現象。表面がなんとも無くても、家の躯体内部から発火する恐ろしいことになる。

 それを防ぐのは、ストーブ直後の壁を二重にすること。石膏ボードを二重に張って、その間に通気層を設けるか、壁の前に少し透かしてレンガやブロックなどある程度の厚みを持ったものを積み上げること。

 勿論床と同様に、木部の躯体とは独立して、後の壁だけ、土間からブロックを積み上げてくる方法がもっとも安全性が高い。
 
 コスト等でそれらが出来ず、レンガタイルだけで済ます場合は、なるべく本体を壁から離す。対流式という直接熱射が少ないストーブを選択する。そして壁との間に、射熱板として鉄板などを壁の前に設置する。

 といった配慮が最低限必要となる。

 写真は、私が最初に作った炉台の作例。

 薪ストーブというと、レンガ積み、というのが掟のようになってしまっているのを打破したかったのであえてレンガは使わない。

 床は磨き御影石の平板。周りの床との段差をなくしてフルフラット。こうすれば、足をぶつけたりせず、安全だし、掃除もし易い。

 壁は、化粧ブロックを本来の壁の前に、土台から積み上げる。勿論耐震補強も抜かりは無い。

 外構用のブロックを炉台に使った、というのは、国内ではまだ作例を見たことが無かったので(未だに)、自分では日本初かと自己満足している作例。

 コンクリート打ちっぱなしの内装仕上げ、とか、シンプルでモダン、という北欧辺りのモダンテイストを狙ったつもりである。

 またブロックの縦穴を利用して、軒下から曳いてきた通気ダクトを壁のトップに繋ぎ、ストーブ直後の壁に穴を開ける。こうすることでストーブ燃焼に必要な酸素を外部から直接供給することが出来る。
 床下からダクトをひいて、直下で開放する例はあるが、天井裏からは見たことが無い。

 またそのダクトを直接ストーブ吸気孔に直結することもあるが、この後で述べるが、室内換気にも両用できる点で、私は開放した方が良いと思っている。

 近年の高気密住宅では、酸素不足で薪ストーブが良く燃えない、とか。あるいはストーブの対流熱による風や、燃焼による吸気の風によって、逆に寒く感じたりする。といったネガティブな例も多発しているのだ。

 私の考えた方法だと、このネガティブはほとんど防ぐことが出来る。焚いていない時節も、換気扇の排気に引張られてフレッシュエアーの入口になる。第三種換気法というのだが・・・・。
 ブロックが穴が開いていることを利用した作例で、実用新案並みのアイディアと自画自賛して建築士にも紹介している。

 排気口のすぐ脇に吸気口がある、第一種換気扇というのは、どうしても機能を疑ってしまうのだ。

 

 このブロックは化粧仕上になっているので、(レンガも積めばそれで仕上がりだが)、積めば仕上がり。トータルなコストはだいぶ抑えられる。レンガよりも製品単価、積み手間も安いので、炉台に悩んでいる方は、検討していただきたいアイディアだと思っている。

 そうしたブロック積みの炉台も多くの人に紹介してきたし、本来コストダウンのために採用した方法でもあるので4年経ったことあり、お色直しをすることにした。

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