当社の創業者は親父ですが。茨城の出で、資産も何も無い中での創業でした。今での価値ではビックリするような借金をして会社を作ったわけですが。世は高度成長期、それなりの苦労はあったでしょうけど全体としては時流に乗って、今の会社の礎をつくってくれたわけです。
しかし 良いことばかりは続きません。創業15年目位私が大学生の時ですが、砂利製造プラントの真上に新たな橋ができることになり、移転せよということが決まったのです。
しかし昨日書きましたが、国土交通省は一方で、砂防ダムや堤防を整備し、河原の砂利を採らせないような施策を進めておりましたので。移転補償費に新たな借金をしてプラントを作っても資源が少なく採算が取れずやっていけない、との判断がありました。
共に会社を維持してきた6人の従業員に暇を出すのは断腸の思いだったと思いますが、前社長はここで保証金の半分を退職金として従業員に渡し、砂利採取業に見切りをつけたのです。
その5年前から、建材卸業も始めており、こちらだけで何とか食って行けそう、という思惑もあったのだと思います。
以来建材業としての営業は47年を数えます。
当時の資産の蓄えのお陰で、私も乗り越えられたのも事実です。
でも・・・・
ここにきて過去のツケを払わされる事態になりました。
ひとつは所謂PCM処理ですね。プラント時代に当たり前に皆が使っていたトランスに、有害なPCBが使われていた、ということになり。使っていた企業は厳密に処理すべし、その処理法が何十年もかかってようやく近年になって確立されてのですが・・・・・・。
それが手に持てるようなトランス2個で、なんと100万円オーバーの処分費用が発生するのです。
有害性は当時わからなかったにせよ。我々ユーザーには何の落ち度もないのですが・・・・。
「受益者負担ということ」みたいですね。
これでは密かに捨てて知らんぷり、という業者もあると思いますね。
しかしこうした負の遺産というものは微々たることでした。
もっと大きなマイナス資産もあったのです。
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