日光市文化財家屋の風呂完成 色の妙味

WORKS
 昨日来紹介しています。古民家の風呂の改修。
 昨日は床の「洗い出し」を見ていただきました。
今日は壁面のタイルをご覧下さい。
 
 昨日書いたように、モノトーンを基調としました。昨今の住宅は「モダン系」と呼ばれるのが流行っているのですが・・・・・・結構な割合で外装が白と黒系のツートンカラーが多いです。
 しかしこの白、黒合わせると「モダン」か?というとそうでもなくて・・・・・・少しくすみのある白、真っ黒でない濃灰などの組み合わせですと・・・・逆に「アンティーク」感が増してきます。
 真っ白でない壁のモザイクタイル+真っ黒でない床のダークグレーの洗い出し+ライトグレーの目地材 これで古民家らしい、大人の住まいらしい落ち着いた組み合わせなんですが・・・・。
 これだけだと「渋すぎる」・・・・・・・と言われそう。
 
 以前に壁など一度に見える面の色の組み合わせは「3色」までが良い、と書きました。この風呂では、レガシーの研ぎ出しのエンジ色が決まってました。そして白系のモザイクタイル。そして黒ベースの床(灰色に見えますが濡れると石の黒色が目立って見えます)。
 壁タイルにデザインを追加しました。鏡裏の縦ボーダーの黒ラインです。ここだけ真黒で「引き締まり感」と「モダンさ」を追加しています。
 
 この現場の記事で、赤か白か、それじゃピンクで行きましょう、という記事以前書きましたが。
 目地色が白、いや黒と御夫婦で意見別れた時・・・・・。結局私が白+黒÷2= 間を取ってグレーと言ったのではなくて。
 黒目地だと白タイルが活きすぎて、黒のタイルらしさが死んでしまい。逆に白目地だと白タイルが沈んで、黒タイルが目立ちすぎるんですね。両方そこそこ目立ってアンティークな落ち着いた雰囲気に纏まるのが、ここで使ったライトグレー色、というわけです。たかが目地、されど目地、ですね。

コメント

  1. sna***** より:

    今までこの浴室リフォーム記事、普通に読んでましたが、ここにきて衝撃受けました!すごく斬新な浴室になりましたね。何故かエトルリアとかエジプトとかの色遣いを連想したsna。研ぎ出しの臙脂色と黒タイルのせいでしょうか。繊細で計算しつくされた空間デザインに脱帽です。いや~、いいもの見せていただきました。こちらにお住いのご夫妻が実に羨ましい!苦労し甲斐ありましたね。

  2. kouda より:

    > sna*****さん
    色々のファクターの「匙加減」が難しかった・・・・(要望がスプリットしてましたので・・・)。今日の記事ではもっと驚くことになると思います。

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