栃木県では江戸幕府以降大名領地(藩)というのが少なくて、特に今市では天領、寺社領、旗本の諸領に分割されておりました。統一された領地経営がなかったことが江戸末期の飢饉で疲弊、離村となり、二宮尊徳の再興事業を仰ぐことにもつながるわけでして。このことは二社一寺の祭事以外に地域伝承文化が少ないことにも現れております。
とは言っても、今市扇状地は関東平野の末端であり、山地との接点。山の民と平地の民の交易の地として「市」が立ったのが市名の由来と言われております。
その市の名残を現在に残すのが「今市の花市」でして、昔は正月の4日の開催でしたが、何十年前からか2月の11日となりました。
露天商が百数十店舗並ぶのは子供心に、楽しみでありまして。夏の花火大会と共に、年に何回もない、お店で駄菓子屋ら焼きそばやら買ってもらえる、という貧しかった50年近く前には正に子供の「ハレ」の日でした。正月4日というのは、大人も「正月だから」と、今となってはささやかな奮発でしょうけど買ってくれたものです。
昔も夏祭りに出ているような露天商が多いですが・・・・・昔の市の名残も散見できます。ほとんど無くなってしまったのが縁起物。正月開催の時は幅を利かせていたんですが・・・・。でも残っている店もあります。植木屋そしてだるま屋。ハサミ・刃物屋道具屋なども昔はあったんですが今はどうでしょうか?
このお祭り、現在の子供たちにはどうなんでしょうか?楽しい催事なんでしょうかね、なんて見ていたら。小学生だけでの参加は学校から禁止通達が出ているとか・・・テロの危険性もあるから・・・・だそうで・・・まあその他の事件もあるでしょうけどね。
いやはや中東の戦争にそこまで警戒しなきゃいけないんでしょうか?教育行政だけではありませんが。何でもかんでもことが起これば「責任者はだれだ」と追求社会ですから。段々窮屈に自分たちで締め上げているような・・・・。
行政ばかりじゃないですね。多くの大人も、やれ危ない、危険だ、と子供の貴重で必要な経験を積む機会を奪い取っていること、多い気がしますよ。
大人も子供も、もっと自由に自立心を誇るような社会になると良いですよね。
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