今年はなぜか多い、シーズン終了間際の煙突掃除依頼。
今週も薪ストーブ煙突掃除の依頼が来ている。
まったく無いわけではないが、ほとんどシーズン中の煙突掃除が要らないペレットストーブも、
今季はこれまでに2件発生している。販売数からすれば割合はわずかだが理由を追求しておかねばならない。
乾燥や形状がバラバラで、それを個人の感覚で燃やす薪ストーブは、煤などの煙突の汚れを最小で焚くのには、無意識でできることはない。ある程度の熟練というか経験が必要である。
ペレットストーブの場合。燃料の乾燥は完全だし、燃焼する燃料量もコントロールできるので、燃料の入れすぎ、というのも少ない。
でもセミオートマチックされている、とはいえ木質燃料を燃やすわけだから、全てノータッチというわけにもいかないのだ。
トラブルに繋がる使い方
① 低温つまり燃料を最小量で燃やし続けること。
現代の薪ストーブはある程度高温にしてやらないと、綺麗に燃えない仕組みになっている。ペレットストーブも燃焼室内の温度が必要で最初から「弱」でトロトロ焚いていると、やはりタール系の汚れが増えてくる。
② 燃料を不必要に多すぎてもいけない
電動のペレットストーブは、燃やす燃料量で、室温コントロールのボリュームにしているわけだけど、量を多くすれば、良く燃える。ただそれが比例するとは限らないのだ。火持ちの良い燃料の場合。燃える以上に燃料を落とせば、未燃焼の燃料が溜まっていき燃焼効率が落ち、やはりタール系の汚れが増えていく。
ここで手動ダンパーがついていて、空気量を調整する仕組みのストーブが、そのダンパーが何かの加減で閉じ気味になっていたりすると、ただでさえ燃料過剰で燻り気味の処へ、空気不足になってこれまたタール系の排気が増えてしまう。
③ 燃料の質も重要
実は燃料の質は製造工場によって千差万別。その性能差は多く原料の樹種によるのだ。煙突の汚れは、燃料の質に大きく左右される。もし綺麗に燃えているのに煙突の汚れが酷い場合。おそらく燃料が杉系を使っている場合が想像される。
燃料を替えることを検討するよりも、その燃料なりの付き合い方を考えよう。しかし薪ストーブ屋さんにはそんなノウハウはないのだ。
④ ストーブの構造状の問題
電動で排気を押し出すということは、灰もある程度動かすわけだが屋外まで持ちだせるわけもない。ストーブの何処かに溜まるわけだ。悪さをしない部分にストックする構造ならまだ良いが、そのキャパが低いと、排出経路途中で詰まったりする。これは機種によって違うので、ある程度経験があるストーブ屋でないとわからないだろう。
以上がこれまで8年やってきたペレットストーブの注意点の全てである。
ペレットストーブの見識や経験が少ない薪ストーブ屋が、「シーズン途中のメンテが必要だとか・・・・・」誤った情報を発信しているようだけど・・・・・。
薪ストーブより遥かに気を使わなくて良い・・・・シーズン途中でメンテが必要なことはほとんど無いけど・・・使い方、状況によっては、ゼロではない、ということをお伝えしておこうね。
彼らも生き残りに必死なのは、わかるけど・・・・・分かっていないこと、数少ない自分の実例を、さも一般事象として吹聴するのは遠慮して欲しいね。
と8年位やってきて、ペレットストーブのシーズン途中のメンテが必要になった数少ないトラブル例から、数少ない原因例です。
この記事。疑問、質問、文句あれば、遠慮なくメールしてくださいね。
文責 コウダ
排気経路が詰まってガラスが真っ黒の図。
清掃作業の後復活の図
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