昨日より続く
貸した。借りた。なんてのがちょっと前には幅を利かせてたんだが・・・・最近の建築関係はドライになってきているようで・・・・。
こっちから「貸しを返して欲しい」というのも情けないんだが・・・先方が借りたと思ってないんだからしょうがない。
お彼岸だというのに、奥日光まで呼び出された。過去何度も漏水した露天風呂を止めている同じホテルである。なぜこうも漏水が多いのかといえば、私を呼びつけている設備会社の造作ではない。その前にしょうもない会社がベランダを利用した露天風呂付きのVIPルームに改装したわけなんだが、その工事内容があまりにお粗末だったからである。「お粗末」と言い切れるのは、ある程度解体して直しているから「酷い」工事!というのはすぐに分かる。造作は証拠がつまっていて、どう言う意図や工法で進めたかわかっちゃうのだ。「手抜き」というよりも発想が「稚拙」なのである。
事実。倒産だか夜逃げだかして改修放棄してしまい、地元の設備会社にお鉢が回ってきた。ここの職人がウチの会社に材料の相談にきていたものだから現場に行ってはいないんだが、どんな状況でどんな改修をしてきたのか大体は把握している。
直しては別のところが問題が起き、そしてまた最初の部分に戻って壊れる・・・みたいなことを数年繰り返し・・。いよいよ昨年あたり当社に回ってきた。指名があったのではなく、材料の注文があったから「そんなことしてもダメだから俺にやらせろ」と手を挙げたのである。
想定以上の手間が掛かり「赤字工事」になっているが、漏水は2回とも止めてきている。(想定以上の手間が掛かっているのだから元請けに出してもらえるわけではないが・・・・他の工事を回してくれるとか、あるでしょう借りの返し方が・・・・・・)
その実績があるから、また呼ばれたわけだ。
今回は階下の洗面台壁と天井の入角部分から漏水していて、壁紙が水風船のように膨れた、という。
もし躯体の中を染みてきていれば、直すのは結構大変だ。幸い点検口が近くにあったので覗いてみると・・・・・
「ありゃ!こりゃ配管からだわ」と原因と症状の理由はわかったのだが・・・・・上の部屋の水回りでどんな乱暴な流し方をしても漏れてこず・・・・・・どういう条件なら漏れるのかまでは不明のままだった。
ただ・・・ひとつだけはっきりしているのは・・・・・・。
これまでの工事のように石貼りの湯船や、タイル貼りのシャワールームからの水漏れでなく、表しになっている配管自体から、ということで元請け本業の設備工事の仕事であって、私の出る幕はない!!!!。
つまり今回も休日に奥日光まで出かけて行って・・・・タダ働きになったわけである。
「社長。貸しておくから忘れないでね」と釘を刺して山を降りてきたのである。
↓黄色いのは水漏れ配管を覆っていた断熱材。中央のクレーターは漏水で穴があいた天井用石膏ボード。これが二重貼りであったため一枚目が貫通後二枚目の表面を水が流れて壁際に行き、今度は壁用の石膏ボードと壁紙の間に注がれた・・・・という現象らしい。
ランキングポイントアップのため記事が参考になったなら、テラ銭代わりに下のバナーをクリックしてくださいませ。毎度のご協力お願いします。
コメント