燃焼試験中

STOVE

同じ木質の燃料を焼成する意味では「同族」ですが・・・・・。

ペレットストーブと薪ストーブでは大きく異なる点があります。燃料の形状ということから理解するとわかり易いかもしれません。

薪という形状は、形も容積も密度も一定でないので、効率よく燃やすことが難しいのです。特に燃焼室が低温の場合、持っているカロリーを綺麗に使えない、つまり煙が多くでる不完全燃焼となります。火室が高温になれば、複雑な形状の薪も高温状態で炙られガスが発生し燃焼。非常に効率的な燃焼に移行しますが、これを「二次燃焼」と称していますが。ここに至る過程でエネルギーをロスしてしまうのは構造上仕方ないことです。

一方ペレットストーブは、人工圧縮ですから、密度も低いです。しかし粒状形態は、燃料送りを自動化でき、また空気が廻り易い形状のため効率よく燃やすことができます。燃焼ポットが薪ストーブに比して小さいので頼りなく感じてしまいますが・・・・・。数十秒に10粒程を落として瞬殺で、燃やしてしまう。こうした構造のため一次燃焼で完全に燃やすことができます。つまり木の持つ「エネルギー効率」という面ではペレットストーブの方が優れています。

また現代の薪ストーブが断熱煙突が必需品であるのは、そうした二次燃焼構造が煙突のドラフトが昔のストーブより要求されるから、という側面もあります。

つまり暖房機器としては「矛盾」が生じます。つまり排気温度はあまり下げられない、というジレンマです。気持ちよく燃えるためには、燃焼熱もある程度「捨てなければ」ならないわけです。

しかしペレットストーブは電動ファンで強制排気するので。現代の薪ストーブには「御法度な」排気熱を暖房に可能な限り使い回すことがきる、つまり熱交換システムをもっているのがこのペレットストーブの最大の特徴です。

その意味「熱効率」という意味でもペレットストーブの方が優れているのです。

でも良いことばかりでもありません。最大の問題は、薪に比べて均質化しているとは言え、木の質によりカロリーだけでなく、灰の量や砕ける弱さなど違うために、より良く燃える状態というのは一定ではないのです。

そのためストーブ側で調整機構(例えば空気量を増減させるダンパーを装備)。あるいはマイコンの設定変更などのマニュアル操作も必要になります。

当社今季から新しいペレット燃料工場から仕入れを開始し、現在お客様も含めてモニター作業中です。

当社事務所のペレットストーブだけでなく、薪との兼用ハイブリッドストーブAKIMIXでも燃焼テスト中です。

本日はそんな一コマでした。

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