今年は度重なる降雪で、林道の補修作業が順延の連続になってしまい、年度内に終わらなかった話題は何度か書いた。
この林道の補修作業というのは、市の援助事業であって、工事ではない。
林道というのは公道ではないので、管理は地主が主体になって行う。しかし大雨とかで林道が痛むと、営林作業が大変な負担になるので、砂利だけは援助してもらえませんか。という事業である。
市がお買い上げになった砂利を運んで行くのが、当社の仕事になる。その日は、地主の何人かが作業に出てくる。
通常の配達なら、ダンプして終わりだ。が、林道の補修のための砂利であるから。必要なところに必要なだけ、くぼみが深ければ多く、浅ければ少なく。長ければ長く、短ければ短く。撒き均しながらダンプする。
運転しながら荷台は見えないから、長年の勘と、音、バックミラーに見える落ち具合などを瞬時に判断しながら落としながら走る、特殊技能なのである。
この撒き均し具合で、作業員の労働は大いに違ってくる。砂利屋や小型ダンプを持っている建設会社は数あれど、この技能のおかげで当社にこの仕事は廻ってくる。
当然地主たちの作業が軽減されるわけで、感謝されているのだ。
それで、林道に行くと「寸志」なるものを頂くことが多かった。現金・タバコ1カートン・酒・商品券・シャツ・食品・・・・・。
でも最近は山主の経営も芳しくないのだろう、それに仕事は仕事、というドライな風潮もあって、まああってもジュースとお菓子、というのがほとんどだね。
勿論金品が欲しくてやっているのではないが、ちょっと寂しい感じもする。
先日の作業で久しぶりに大きな寸志を頂いて、かえってこっちがびっくり。一升瓶二本、ごちそうさまでした。
コメント