当地には天然氷を作っている氷屋さんが数軒残っている。天然氷 であるから、清冽な沢水と、真冬日が続くような気候が必要だ。それなら寒ければそれで良いかと云うと、雪が沢山降るような処はダメなのだ。雪が入ると固く透明な氷が出来ない。
それで関東では秩父や日光が古くから天然氷の産地となっている。
その内の一軒が数年前に廃業した。が、日光市内の有志によって氷作りが継続されている。
前から興味はあったのだが、こちらも多忙な身。訪問するタイミングを持てなかった。
それが先日書いた幾何楽堂さんは、こちらの作業の常連さんであって、土曜日夜カレー屋でお会いした時に、翌日の日曜日、切り出し作業があるよ、とお誘いをいただいたのだ。
それでスキーにでも行こうと思っていた予定を変更して切り出し作業のお手伝いに駆けつけることにした。
えーーこんなところにあったの!とびっくりするくらい旧日光市内の市街地と山の縁にその製氷プールはあった。
「四代目 氷屋 徳次郎」と名を掲げた氷屋は、氷作り、という近い将来には無形文化財になりそうな産業の伝承のためではなく、一応商業ベースで氷を作って販売しているのだが、氷室の改修やら色々設備投資もあって、まだまだ利益は上がらず、氷の製作作業は、皆ボランティア活動であるらしい。
「昨晩はどうも」なんて挨拶をしていると、何やら氷の上にテレビカメを持つ御仁が・・・そしてその先には、揃いのジャンパーを着た何やら素人ぽくない二人の若者が・・・・いた。
テレビ番組の取材であったのだ。
重くて冷たい氷を切り出し、運ぶ、という苦痛な作業に備え、ゴム手袋、ゴム長、上下ウインドブレーカーを着こみ、準備運動万全で乗り込んだのだが・・・。
今日の取材のためだけに、作業をするらしい。
ちょっと拍子抜け、してしまった。取材もNHKあたりが、貴重な作業を収めに来たのならテンションも上がるが・・・・・・島田伸介氏司会で、よしもとの若手芸人が出掛けて行くお笑い系バラエティーであるという。
芸人のジャンパーの背中には「なにわ突撃隊」と書かれていた。今日はどんな展開になるのでしょうか・・・・・・・・つづく。
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