昨日夕刻
トイレ工事現場から戻った次元大介を迎える、今日は土間タイル用の下地を作っていた。
「首尾は?」と尋ねる。
「OKです。気温も高く温度チェックも例の温度計でまめにしていたので、大丈夫でしょう」と云う返事。
「ならば、明日は外壁タイルを貼ってしまおう」というと。
「ダメ! ですう」
「はあ????????どうして????」
「壁の下地モルタル 脱落しています」
「え!!!!!」
実はこの工事。請け負ったのはタイル貼りだけであった。
タイルと云うのは最終の仕上げ材料であるから、貼った段階で完成である。タイルの厚みは均一。そしてそれを貼る糊も均一であるから、このタイルと糊の厚み分を引いた面に合わせてモルタルで塗りつけていく。
これを「タイル下地を作る」という。
これは左官屋さんの仕事で、当社には関係のないこと!と言いたいところだが。この職人さん。当社の顧客でもあるから「そんなの関係ねえ!」とも言えない。
実はモルタルが凍った、と先週連絡を受けていた。
まさかこの地で、50年も左官屋をやっているご仁だから、対策をせずに下地を作る、とは思っていなかったのだが・・・・・・。気温マイナス。下地も凍てつく状態で、モルタルを塗ったという。
監督と一緒になって、「材料が悪いんじゃないか」みたいな言いぷり。
ここでケンカしてもつまらないので、「とにかく下地を温めなきゃダメ。すぐに凍て上がったモルタル剥がしてください」と電話で伝えた。
その後タイル工事に入ると下地モルタルは塗られていた。左官屋にその後の処理を尋ねる。
でも、トンチンカンなことを言っていてはっきりしない。年配者に若輩が問いただす、というか顧客であるからあまり強く追及できない。
終わったものを勘ぐっても、と思い無理やり自分を納得させ、土間下地の取り方・工法を聞く。
それではとてもダメ。失敗は目に見えている。それで彼には申し訳ないが、失敗すればみんなが迷惑なので私の方で下地をとる、ことを監督に申し入れたのだ。それが昨日の作業。
それが無事終わり、次元が翌日の作業に備えて、壁モルタルを叩いてみると、見事に脱落した。という顛末。
コンクリートの躯体に、モルタルを重ねる場合。接着剤を塗らないとくっつかないのだが、これが水性である。だから氷点下の躯体に外気温も氷点下。ここに塗られたのでは瞬時に凍りつく。凍れば全く機能しない。
が、職人はここに構わずモルタルを塗りつけたらしい。
だから綺麗に剥離・脱落していた。
こちらの工期も大幅に修正を強いられてしまう。
写真は右端に残ったモルタルが見える。色の濃い処が脱落した跡。北側は綺麗に半分以上脱落。
二枚目はその北側。今朝からブルーシートで覆って、ジェットヒーターを焚いている写真。
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