漏水止め

WORKS

 昨日に続き奥日光ホテルの漏水止め工事です。こうした難易度の高い工事は職人や社員に任せるわけにいかず、社長自ら作業します。

 といっても直せる確信があるわけじゃないんです。RC構造(鉄筋コンクリート)の漏水ってそんな簡単なことじゃない。できればスルーしたいところなんです。
 
 でも・・・・顧客が困っているし・・・・「やらまいか」(静岡弁)精神というか・・・・資格が無くてもチャレンジしてキャリアを重ねてきた自分だから・・・・・・有資格者からの依頼を受け・・・・・・引き受けちゃいましたね。
 
 鉄筋コンクリート造りって、丈夫に思うでしょうけど。こと防水性に関してはダメなんです。シート防水などの防水工事が命なんです。ここの造作がいい加減だと、漏水したからといって、小手先改修で直せることはまずありません。
 
 ただ水の経路によっては、水の入口にフタをすれば止まることがあります。今回状況証拠から可能性がありそうだ、と思いました。
 
 全部最初から作り直したしたほうが完全なのですが・・・・経費と日数の問題で、またも「最低限で止める」路線に・・・・・・・これ成功したことないから・・・もう何度も直しているのに・・・・・・・・・懲りない人たちです(気持ちはわかりますけどね)
 
 しょうがない。こちらも3日間の工期で、やれることは全てやる、ということで望んでます。
 

これ湯船の天板を外したの図。グレー部分が天板を支えていたボンドの跡。周りの黄色がFRP防水の樹脂

 

↑。ところが樹脂の一部(6-7箇所位)が、硬化しておらずザクザクになっており防水性無し、状態であることが発覚。これが漏水の主原因ではないと思うが、想定された構造になっていいないのは間違いない。

 ↑これも黄色に硬化していない。ガン細胞のように膿色、かつ硬化不良のため、爪で掘れるほど。最近の樹脂材料は水性のため、硬化の過程で、例えば内側から蒸散などの水分が供給されると固まらない。

 湯船の芯が、水を含む軽量ブロックを使ってしまったこと、プラス硬化まで水分が抜ける養生期間を取らず防水をかけてしまったことが原因だと思われる。
 
 ↓湯船内側の縦目地のシリコンにカッターを当てたら、噴水のように水が吹き出してきた。湯船の壁の中に水が大量に含まれていたことだ。
 

 
 
 でもこれは本来欠陥施工ではない。湯船の構造体に水が回ろうと、階下に漏水しない!というのが必要充分なグレードなわけだから。
 
 でも漏水したから、その漏水の入口を探して止める、というのが今回のミッション。
 
 だからこのこの湯船の立ち上がりの壁の内部にも、水が入らないように対策を施す。具体的には、アスファルト防水材をFRPの固まっていない穴に充填する。

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