3m高擁壁撤去顛末 1

WORKS
 「先代が作った3m高の住宅の擁壁を撤去して駐車場を広げて欲しい」という工事は以前紹介してますが。ようやく完成です。

 
 庭のスペースを稼ぐためか、材木で作った独立基礎の上に乗せられていた物置は、基礎と締結されておらず、中身を出してしまったので何時風で飛ばされてもおかしくない状況でした。
 慌てて物置だけ解体にいったのが、5月20日だったか。それから2ヶ月以上もかかったのは、当社が忙しかったことよりも、先方が此処に住んでいないので、進捗の状況確認、次の工事の方針決定・見積もり作成 という工程を、来訪を待って繰り返していたからです。

 さて3mの擁壁は、一度に作ったわけでなく、一部ブロック造りも部分もあります。両隣の地堺の真ん中に造作されておりました。経緯はわかりませんが、壊す場合境が接する3軒と合意をつけねばなりません。

 昨日の記事ではないですが、この機会に擁壁+ブロック塀が3mオーバーという現代では違法建築は、隣家とも相談して撤去された方がよろしい、きっと隣家も望んでいるかもしれないよ、と提案いたしましたが・・・とりあえず今回は道路側の拡張だけで・・・という結論になりました。


 それにしても、普通の外構屋・リフォーム屋 の仕事じゃないですね。土木屋さんの仕事ですわ。
 その土木屋さんでも難易度が少々高いのは、現場が住宅地であり、騒音問題もそうですし、大きな重機も入らない・・・といってチマチマとコンクリートを崩していたら採算割れ、です。

 そこでコの字に作られた3辺のうち、2辺を撤去するわけですが。エンジンカッターで縦に切り込みを入れて、その二つの壁を順次内側に引き倒す、作戦としました。

 と言葉で書くと簡単に聞こえますが・・・・・。例えて言うなら立木の伐採で、絶対に家側に倒していけない状況で、木を引く方向、チェンソーの操作法、周りとの呼吸の合わせ方・・・・・というのに似ているなあ、と思いましたね。

 まあ角を切り離し、重機とワイヤーで倒し、その上に乗って、もう一方を引き倒す。という作業になりました。

↑ミニユンボの下敷きになっているのが、道路縦方向の擁壁です。


 撤去して初めて次が見える、といいますか・・・。余計なものがあっては次のイメージができないよ、というのは一般の方だけでなく、私も同様です。
 敷地・既存の建物の高さというのは決まってますので、撤去物があったとしても、リフォームの完成図面を書く事は可能です。ただ・・・・、ある意味住んでいないので、使い勝手優先の完成形というより、予算を抑えた造作という意向なので・・・・なるべく手間をかけたくない。ということで一歩一歩到達しながら、次を考える、という手法をとりました。

 施主様も、できてくれば、次のネガが見えてきて、納得して直して欲しいところの指示が出せる。
 ということで時間はかかりましたが、最低限の予算で、という意思統一で進められて良かったかと思います。
↓道路側も倒すことに成功。これから搬出するための大きさに砕いていきます。
やっと余分なものが消えて次のイメージが持てやすくなった。

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