剣岳 登山 早月尾根経由 3

LIFE

 山頂でたっぷり眺望を楽しんで、下山時刻は11時55分。

 2200mの小屋まで降りると2時を少し回っていた。ここでも卑しい中年ハイカーは一本ビールを飲んでしまう。

 AKと若手の仲間は痺れを切らして昼寝をしていた。

 「もう一時間も待っている!!!!」 怒っているらしいのだが無視。

 「まあ、ここまで来れば、日のあるうちに下山できるし、慌てなくても良いだろう」

 もう一人の年配の所長は、先に降りたという。

 二人にも先行してもらうが、私も一所懸命追うのだが、どうしても追いつけない。

 駐車場まであと100mと言うところで、二人がベンチで休んでいた。

 中途と半端な場所だな???と思ったら、先に下った所長を追い越してしまったので待っているとか。

 直前私が追い抜いてきた疲労困憊の御仁が所長だった。

 もうすぐ終点と言うところで、本来一緒に登るはずの4人が出会ったわけで・・

 「初めまして・・・・」などという挨拶をこのポイントでしているのも何か間が抜けている。

 ともかく16時30分。約11時間の行程で剣岳・早月尾根登山が終了した。

 それにしても、登山サイボーグのAKと同じペースで歩ける若者にびっくり。登山経験は数回。昔剣道をしていたためか、ナカナカの体力にびっくりした。
 私も今回は我ながら健闘しているのだよ。上り下りで途中山岳マラソンの御仁と若者一人に抜かれただけで、30人は抜いたと思うけど・・・・・・。

 以降は、温泉施設に入って、所長のお誘いにより、居酒屋で打ち上げ、となった。

 

 席に着くと、正面のテレビニュースが

 「剣岳で転落死」と伝えていた。

 一瞬固まってしまった4人。

 我々が登った反対側の一般ルート・剣沢コース山頂直下の鎖場で転落事故は起こっていた。ここは鎖が回っているが、難所として知られる「カニのヨコバイ」と呼ばれるポイント。

 その時刻、11時20分。10時50分から11時50分まで私は山頂に居たから、間違いなくそのご婦人とすれ違っているなあ・・・・・・・・。

 まさか山頂でのワンショットをお願いしたご婦人ではないだろうな・・・・・。

 なんとなく心に気がかりが残る山行になりました。

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