三日目の朝も快晴で開けた。昨夜の星空も凄かった。双眼鏡を持ってこなかったことを後悔したほど。
今回3回目の登りは、「高天ヶ原」約2100mより「「雲ノ平」約2570mまで。
三日目ともなれば、体内に溜まった毒素も抜けてきて、かつ肉体も覚醒してくる。加えて消費された食材や酒の減量効果も大きくザックは軽くなっている。
470mの登りなど2時間ほどであった。もちろんAKは20分以上待っていたらしい。
ここ雲ノ平。独立した山ではないので、イマイチ知られていないが行って見てびっくり。
ナカナカ他では得がたい眺望なのだ。
北アルプスというのは、広大な山域であるが、主に南北に主脈が何本か走っている。東西に行き来できるポイントは少ない。
槍ヶ岳というのは、その姿ばかりでなく、そうした主脈の交差点にあり、その頂上に立つと、北アルプスの頂点に立ったように感じられる360度パノラマが得られるからだと思う。
雲の平は、頂点というわけではないが、薬師岳・北ノ又岳・黒部五郎岳・三俣蓮華岳・笠ヶ岳・祖父岳・水晶岳・赤牛岳と3000mに迫る山々に廻りを囲まれている。
雲ノ平自身も2500mと決して低くないのだが、何より特徴的なのが、高山植物と様々な岩で形成されたテーブル山であることだ。
その場所によって趣をかえる広場は、○○庭園と、いくつもの名前がついている「アラスカ・ギリシャ・日本・スイス・アルプス・・・」
なんとなく判るなあ、というネーミングもあれば????というのもあり、それなりに飽きない。
昨日の高天ヶ原もそうだが、この地方の先人は名付けが絶妙であると関心した。
「雲の平」
まさに雲上の大平原である。
ここに立てば、円形競技場のトラックにいるようだ。
きっと神々は、ここで運動会をなさるに違いない。
この中心にある雲の平山荘も、ひと夏過ごしてみたい山小屋だね。アルプスの山小屋はどうも足元が切れ落ちていたり、余地がなくて落ち着かないんだよ。
ここは庭園の真ん中に建ち、東西南北どっちを見ても景色が美しい。
この山での二日間の晴天は、これまで何ヶ月も続いた梅雨空への鬱憤を晴らして余りあるものでした。
これから薬師沢小屋まで急降下。そして二日前雨中降りてきた道の復路が今回4回目のそして最後の登りになります。
これを登れば、この旅のフィナーレは近い。
山旅 報告 完
コメント