難行 苦行

TOWN

 日光白根山のマイツリーは、8合目にあたる弥陀が池という処にある。
 日光白根山に登るルートは通常菅沼登山口という県境から群馬側に2kmほど降りたところがもっとも利用者が多い。事実。ここからが最短ルートであり、体力的にも楽、と言われている。

 それで私もここからしか登ったことがない。今回会の集団行動から外れたこともあって欲が出た。

 今回は別のルートで往復してみよう。アクティブ君と一緒なら、下山口にもう一台の車を回しておけば、ピストンルートでなく、縦走も出来る。

 それで、県境には金精トンネルがあり、その上を尾根が横切っているわけだが、その旧峠に突き上げる金精峠ルートから上り、目的の炭を蒔いたら、白根山に登り反対側に降りて湯元温泉スキー場に下山しようと計画を練った。

 当日。天気は曇っており、午後から崩れてくる予報だった。

 午前7時に入山。いきなり急登。すぐに息が切れた。そういえば昨秋燧ケ岳に登って以来の登山だし、まったくトレーニングどころか散歩すらもしていないから苦しいのなんの。

 金精峠 金精山 五色山 と2,3回の上り下りを繰り返し、白根山が一望できる五色山まで2時間半を要した。それでも目標が見えて、天気もなんとか持ちそうとなると少し元気が出てくる。

 弥陀が池までは、また標高100mほど下って登り返す。11時前になんとかマイツリーに再会して炭を蒔いたと思ったら、雨が落ちてきた。

 ここで思案橋。このまま菅沼ルートで降りれば、車道を2、5kmほど歩かねばならないが、2時間余で車まで戻れるが・・・・・・。
 アクティブ君の目的は、炭ではなくあくまでも白根山。ここで降りるといえば、一生恨まれそう。本人はザックだけでなく、本格的な山用の雨合羽も購入してきている。

 よし!行こうと最後の急登に取り掛かった。そして無事関東以北の最高峰日光白根山2578mに到着した。

 すると雨雲が晴れて眺望が効いてきた。日光連山から尾瀬の山々まで見える。なかなか悪運強い男である。

 頂上で恒例乾杯ビールを味わい昼飯とする。

 ここまでくれば、もうエスケープルートを考えず、当初の予定通り降りればよいのだが・・・・。

 もう一度下って、前白根山まで登り返すまでは良かったのだ。そこで体力が切れてしまった。

 前白根山から湯元温泉は標高差で600m、その多くが崖のような急勾配で、とうとう膝が両方とも痛み出した。

 底を降りるのに2時間も費やし、戻ったのが、午後4時。実に9時間の縦走!!!!。

 アクティブ君には生まれて初めての本格的縦走登山。私にとっても久しぶりのハード登山で疲労困憊だったのでした。

 二時間ほどで登れる山しか経験のないアクティブ君にも大変なことだったでしょう。

 降りるなり「これ位歩けなきゃ、北アルプスなんて登れねえぞ!」と叱咤した当の私は膝がパンクしており、火曜日になっても階段の上り下りにもまともに足が運べないのでした。

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