この時季の恒例ですが・・・・毎朝夕青虫つぶし・・・。
モンシロチョウといたちごっこ・・・10数株しかないブロッコリーに毎日100以上湧いている。ようやく膨らんできたブロッコリーの花芽も虫の糞まみれ・・・・・。
生業で農業をしていたら絶対農薬使っているだろう・・・・・な。
大昔オーガニック食品業界にいた。一緒に有機野菜を売っていた仲間が今年店を閉めた。「チェルノブイリに始まって福島に終わった商売だったなあ」と感慨深く言う。
30年ほど前、チェルノブイリの影響があります、安心な国内産・有機農産物加工品をどうぞ、と商売を拡大していたのだ。ちょっと年上の先輩は東京でリアカーで有機野菜を売っていた。ニッチそのものだった業界が今や・・・同業各社はローソンやドコモや電鉄会社が親会社である、という発展ぶり。
その大手オーガニックフード宅配会社に卸す県内の友人の味噌醸造元。福島原発事故の風評被害で4年たった今も30%減のままだという。
先日再会した際も悔しそうに言う「消費者は俺の仕事を評価して応援してくれていると思っていたが、大いなる勘違いだとやっと気がつかされた」
廃業した食品店主も「栃木の生産農家は主力だし一番力を入れて売っていたのに残念だ」
大手オーガニック流通は、福島栃木辺り怪しい生産地から撤退傾向という。
食品店も味噌屋も、食品・製品が「安全」・「おいしい」 それに加えて「この農家が一生懸命育てた・・・」「俺が手塩にかけて・・」 そう生産者の顔の見える関係を売っていた。そうした流通もかつて「○○さんの野菜を応援しよう」と売っていたのではないか。しかし・・・ それは・・・ 今回はアダとなり。
「何も無理して栃木産のものを買うことはない。リスクあるかもしれないものを何も」という消費者が多かった、ということ。少々高い金払える人って自分が安全であることが重要で、生産者がコストをかけて放射線量なんか計測して出荷しても買わない人は買わないんだなあ・・・・。
青虫潰しすぎて緑色に染まった指を見ながら・・・・・消費者ってこんな姿見てねえよな・・・・・・こんな苦労して無農薬で作ってんのに・・・・・流通グループに裏切られていくかつての仲間の農家の状況を思うのだ。
コメント
頑張れ、福島!頑張れ東北!頑張れニッポン!・・・というのは簡単だけど、誰もが出来る事って、風評被害に惑わされず、正確な情報公開してる信頼できる生産者をまず信じる事から始まるのかもしれませんね。『生産者の顔が見える作物』って、そもそもそこから始まったんじゃなかったでしょうか。まあ、貧乏人にはオーガニック志向がそもそも無理なんですけど、昔、というか、少なくとも私たちが子供の頃まではそれが当たり前だったんですよね…。それにしても、お願いだから指で潰さないでほしいにゃ~(;;)せめて、袋詰めにして・・・って、そっちの方がもっとグロ!?
> sna*****さん
「顔が見える関係」から出発しても・・・流通組織が大きくなればの宿命ですね。規模の適正といかデメリットメリット、見極めて仕事作ることが肝要かも知れません。色々考えさせられます。
ほかの生物には気の毒だけど・・、世界は捕食関係も含めて犠牲の上に成り立ってます。犠牲も共存もバランスとる苦労を毎日しているのが生産者。
農薬使用で綺麗な野菜(でも一番危険を蒙っているのは農家)、農家の手作業で掃除や駆除された無農薬野菜。どちらも手を染めないでお金で手に入れる方々が消費者。
文字通り手を染めることで作り手の苦悩がわかってくるんですよ。