野猿ギャングに襲撃される

TOWN
 梅雨に入った日曜日。天気予報も午後は雨といっているし・・・やるべき仕事は一杯あるのだが・・・・・。
 
 山好きの仲間が「一緒にいきまひょ」と誘う。まあそれでは近場で半日だけ、という条件で戦場ヶ原へ出かけた。
 湿原散策だけではもったいないので、つい欲を出して、隣接する「高山」へ登る。恥ずかしながらまだ未踏の山だった。
 
 でもこれが大ヒット。急斜面だが、野生の赤紫のトウゴクミツバツツジと真っ白なゴヨウツツジが満開。これは儲けもんでした。
 
 さて小田代が原経由で、湧水が綺麗な竜門池で昼飯することにした。
 
 ベンチで支度をしていると、
 「あれサル・・・・」
 今まで二度山でクマに出くわした。こっちが先に気がついたので難は無かった。子連れイノシシは6m位の距離で目があってしまって、固まってしまったが向こうが逃げてくれた。
 サルなど可愛いもの・・・・・・・ではなかった。
 この一匹のはぐれサル。人間観察に遊びに寄りました・・・とか。何か頂戴・・・という目をしていない。
「おい弁当仕舞え!」
 そうしている間に、ズンズン近寄ってくる。
 これから俺は、強盗します、という明らかな確信的な目と体形をしている。もうその距離1m。
 
 とっさに蹴りをいれる。さっと後ろに跳び避けるサル。しかし逃げない。逆に歯をむき出しにして威嚇してくる。怯んだらやられる。と、こちらから先制攻撃。今度はとび蹴り。相手の攻撃の隙を与えず連続技。
 俺はジャッキーチェンか?ゼイゼイゼイ息が上がる。10m位追いやったがそこから逃げない。
 
 サルから目を離さないようにしての緊張感満載の昼食。
 
 そこへ中年夫婦のハイカーが到着。テーブルにザックを置くなり、弁当が入ったレジ袋を取りだした。瞬間、あっという間に猛然ダッシュのサルはレジ袋をかっさらっていった・・・・・・速い・・・・・・。
 
 それも、山に逃げ帰るでもなく、こっちを窺いながら15m程の距離で食べ始める。
 ギャング歴長い、相当な手練 と見た。

 

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