日曜日のハイキングは行程を考えていたわけではない。遊歩道は渓谷を挟んで国道と平行に伸びているので、適当な場所で、国道からバスで車止めまで引き返す、といった大雑把な計画であった。
前回の写真にあるように、紅葉の綺麗な川べりでお昼を食べ、野湯にも入って、もう十分なハイキングとなったのだが、道標を見ると「天皇の間公園」とある。あと数百メートル足を延ばしてみる。
明治初期 栃木県県令三島氏の別荘だった建物には、明治天皇や皇太子が気に入って良く利用したらしい。
そこで三島氏は天皇家に別荘を譲り、御用邸として使われるようになったらしい。
薬効高く色々な湯治として利用されていた塩原温泉であるが、昭和天皇が戦後この御用邸を、視覚障害の治療のために払い下げて、現在でもある視覚障害センターになった。
その際に、御用邸の一部が移築されてここに公園として整備されたらしい。
4間だけのほんの一部であるし、民間人の別荘なので豪華ではないが、庭木の紅葉が見事に色づいており、秋の柔らかな日差しを浴びて、縁側でお茶が飲みたくなる良い雰囲気であった。
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