昨日は小山市の古民家でストーブ設置工事でした。監督や仕切る大工が居ないために、通常の倍以上現場に行くことになりました。
昨日も、先週からクロス屋さんが入っているというので、今週から入りますと約束しての現場入りでしたが・・・・・終わっておらず・・・・・仕事の順番というものがあるのだよ・・・それが狂うと職人は苦労が増えるのだ・・最後まで段取りバラバラでしたね。
通常本体を据えて、続いて火入れ、使い方のレクチャーとなるのですが・・・・。
これも後日日を改めて、再度来なければなりません。片道70kmって・・・・前にも書きましたが、最短3回位の現場通いで全てが終了することが多い薪ストーブ設置ですから、結局その3倍位通っているわけで「経費負け」という現場ですね。
さて愚痴はもう終わりにして、ここの現場での注目ポイントを書いておきます。
ここでは、通気層を持たせた遮熱壁を造作しました。
サイズ的には、幅150cm 高さ91cm 厚み11cm。材質はケイカル板。
壁に熱を伝えないのに、充分な幅。
高さは本体と断熱煙突の下が一番熱くなるわけでそれをカバーする高さです。
厚み11cmというのは、 ケイカル板と仕上げタイル厚みを除いた通気層が9cmも取ってあるということです。
ストーブは表面温度が軽く500度を超えてしまう(ストーブ屋としてはもっともヤバイストーブ・モキ製ですから)、もっとも気を使って炉台周りを造作しています。
でもね。これで大丈夫太鼓判ということではないんです。9cmのクリアランスの天板には、アルミ材2枚で3cmに隙間を絞ってあります。前部開けっ放しだと格好悪いし・・・・3cmの幅というのは、空気が淀みなく抜けて欲しい、といういみもありますが・・・・・実はユーザー様が壁の裏側の温度を自分でチェックして欲しいからなんです。
隙間から壁の裏側に「赤外線温度計」を当てて自分でチェックしていただくためのクリアランス。
通常問題ないというストーブ設置工事をしても、想定以外の使い方をする方も居られます。
設置基準があるだろうって?。イヤ実は実効性のある薪ストーブ設置基準なんて日本にはないんです。
化石みたいな何十年前の防火基準に当てはめると・・・・正直当社の工事はほぼ皆違法です。(基準を守らないストーブ屋だと思って来社してくださいね)
この基準には、当社がそれを使わないと施工しない「断熱煙突」のこと全く触れられていません。そうしたものが出回る前の基準。つまりコンマ何ミリのシングル煙突を対象に作られているわけです。
・・・・私がこんな基準を無視している意味をご理解いただけたら幸いです。
意味のない基準に従うか・・・・・・。バカ言ってんじゃねえよ。こんな無意味なもの俺は守らねえよ。本当に安全に薪ストーブを使うことって何が必要なのよ・・・。
ユーザー様が見えなくなってしまう。例えば天井裏なんか、プロとして安全性第一でフル断熱煙突仕様で施工しています。ただ本当に温度配慮が必要な本体周りというのは、本人がどうした使い方をしているのか、ストーブ屋は見続けているわけない・・・・。
ここまで造作したから安全だ、と業者が思い込むより。こことここの温度自分でチェックして使ってくださいね、というほうがよっぽど互いに安全に使える、と思うんです。
少なくても当社は、無意味な「安全」基準を遵守するよりも、本当に安全を脅かすチェックポイントをユーザー様と共有していく、というやり方を重視しております。
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