今日も「蔵出し」画像です。
「木造モルタル造り」というのは、40年くらい前までは、個人住宅の本流だったんです。が。最近では少数派になってしましました。
最近の主流は「サイディング」というパネルで外壁を作る乾式工法。
モルタル壁の弱点は
①左官手間、材料費、工期がかかり、コスト的に劣る
②クラックが入るリスクが高い というところでしょうか。
圧倒的にモルタル壁が劣るわけではありません。サイディングにも弱点は沢山あります。
例えば、サイディングの繋ぎ目はシール材頼りですが、これは10年位で劣化するので、その更新が必要です。本体自体も寿命が延びているとはいえ、定期的な塗装あるいは、塗膜が劣化すれば全面張替えが必要で、何十年も持つわけではありません。
無機系が原料のモルタル壁は、自然環境での劣化が遅く、長寿命ですし。今回の補修作業のように、低予算で補修することもできます。割れに関しては、モルタル自体に責任がある場合(左官屋の落ち度)よりも木材の未乾燥や、躯体強度不足で発生することも多く、そうしたところがしっかりとした住宅では何十年も割れていないモルタル壁も多く見られます。
こちらは以前紹介しましたが、地元の真砂土を洗い、篩った骨材を使った「リシン掻き落とし技法」の壁。
施工前
補修モルタル塗付
まだ乾ききっていないので、色違いに見えますが、乾けばもう少し似てくるはず。既存壁の汚れや焼けもあり、厳密には、全く同じ骨材や石灰ではないので、全く同じに合わせるのはちょっと無理。
施工後
低コストで直すことができました。
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