漆喰塗りの現場完了したけど・・・・

WORKS
 今日の写真の現場、実は7月に大方の工事は終わっているんですが・・・・。
 
 建築工事も順番がありまして、左官工事で壁を塗りあげても、最後に犬走の仕上げ塗りなどあると・・・・・全ての(例えば雨樋など)工事が終わって足場が外れないと濡れないわけでして、最後のパートで入ったのが8月も終盤でした。
 
 写真を見れば、何てことない漆喰塗り、当社の職人の技をひけらかすようなポイントは表面上はないんです。
 しかしこの下地には大変な労力が費やされております。詳しくは書けませんが・・・。手間が掛かった根本原因は、「直営建築」だったことなんです。直営とは、建築士や工務店など監督責任者を置かず、施主様の指示で作るやり方。
 
 在来工法の住宅って、セオリーが大体決まっております。建築は職人のリレーですから。例え日頃付き合いのない職人が初めてタッグを組んでも、そうそう破綻ないんですが・・・・・・・・。セオリー無視の指示だったり、削ってはいけない工程が省かれたり・・・するとリレーが上手くいかないわけで・・・・・・。
 
 何とか赤字になっても、納めましたけど・・・・・・「安く」と言われても後で雨漏りすれば、責任を問われかねない訳でして・・・・。言ってみれば木工事の尻拭いですな。
 日頃付き合いのない大工さんなので恩を売っても仕方ないですが。我々左官作業に大いにツケを背負わせたのは、普通の大工さんなら自覚していることでしょう。

安くあげたい、というのは人情でしょうけど・・・・・必要以上に職人を叩くのは良いことないですよ。皆さんも相見積で安い業者に決めるのでしょうけど。価格だけで判断すると良いことないですからね。
 

コメント

  1. sna***** より:

    「さて問題です。これらの画像からそれぞれ『変!』を上げてください」…『先生っ!わかりません。一番最後の画像だけは「なんか奇妙」ですけど…』ヒントは「雨漏り」でしょうか。どんなご苦労があったのでしょう。ストレスフルなお仕事、お疲れ様でした。

  2. kouda より:

    > sna*****さん
    ナイスな突っ込みですね。それではお答えしておきます。一枚目は東側サッシ、4枚目はその足元。2,3枚目は同じ南側の掃き出しサッシの左右です。
    このヒントでで気がつきませんか??
    同じ部屋なのに、サッシの色も作りも框の太さとか違うんですね。
    サッシの周りを見ていただければ、「納まり方」が違います。
    中古のサッシを流用しているんです。南側に関してはサイズも違い掃き出しの上部が段違いになっております・・・・・(^_^;)。
    色違いはともかく・・・・。サッシは実は「外付け」「半外付け」等躯体構造によって取り付け方法が違うんですね。それが混在しているために、定石の雨仕舞いの大工作業ができなかった、出来ても予算の都合で割愛させられた、と想像します。
    その他、構造に合った窓を仕入れるのではなく、有る物に合わせてむりやり作りつけているので、いろんな意味でしわ寄せが、左官作業にきてしまったわけです。

  3. kouda より:

    4枚目。束石の芯と柱の芯がずれている、というか、殆ど縁に乗っているだけなんですが・・・・・・基礎作りが滅茶苦茶で、直方体の組み合わせで出来ていなければならない基礎が、太鼓型、R曲面でできていたり・・・・。寸法間違えて石を伏せ込んでしまったようです。それなりにリペアしたんですが、芯がずれている、というのはイカンともしがたい。

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