0.5g単位で調合中

WORKS
 日光市文化財の古民家。こちらも他の工程の進行を待って続けております。
 前に黒漆喰の墨の調合記事を書いたと思いますが。今度も色漆喰。
 前回は墨の入れ具合、つまり濃淡だけで、それも大体の色見本を作って施主様に判断していただけば良かったのですが・・・・・・。
 
 今回はもうちょっと難度が上がっております(自分で上げているのですが)・・・・・・今度は外壁の色漆喰、墨だけでなく間違いなく青、「群青」が入っておりまして。これになるべく近づけたい、という私の欲があります。
 
 私の住んでいる地区は、古民家といっても、石灰も粘土も取れない山麓部ですので、江戸時代位までの民家は、豊富に採れる材木でした。つまり構造も木材、壁も板壁なんですね。それなんで、漆喰が使われた古民家など数える程しかなく、まして色が添加された漆喰壁など、捜さなくては・・・・捜してもないかもしれない土地柄です。
 ですので、私もそうした工法といいますか、何をどれだけ配合すれば、そうした色が出せるのか???????状態なんです。
 
 3月の山陰山陽研修旅行で、二日目に訪れたのは、広島の竹原市なんですが。ここで多くの色漆喰を見ることができました。勿論製作工法は誰も教えてくれませんでしたが。その中で「これ絶対に藍色入っている」というのが↓でして。
 まさに日光で私が、今出したい色がこれなんですね。

 

 
 朝連ドラ「マッサン」で有名になりました「竹鶴酒造」さんです。
 これに近づけるため。料理用の0.5gまで計れる計量器で、漆喰・墨・群青を調合中。
 これが乾燥するまで1日以上かかるので、すぐに結果はわかりません(濡色と乾燥状態では色が全く違います)。
 初日の実験は、取り敢えず内装に使われていた色は近いものができましたが・・・竹鶴酒造の一階部分の濃い藍黒色には程遠い。左が一番濃いのですが、思い切って墨入れているんです。黒23%も。 対して群青たった4%なんです。もっと青を抑えた方が良いようです。(濡れている時は、出来た!と思ったけど・・・・)
 中学生の理科の実験状態です。

コメント

  1. sna***** より:

    またなんか凄いこと始められてますねv(@@)v市指定文化財の古民家リフォームだから、施主様も、具現化するこちらの主様も余計力こぶですよね。こういう、見えないところできちっと基本を決めるご苦労、こちらのブログで初めて知りました。またまた今後が楽しみですd(^^)

  2. kouda より:

    > sna*****さん
    施主様も私も、そんなに仕上がり具合に力点が高いわけではないんです。
    ただ漆喰を何十年も扱ってきて、周りにそうしたニーズが無かったおかげで。そうした色漆喰のノウハウを身につけずに来てしまったことが、
    個人的に悔しいというか、恥ずかしい、わけですよ。

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