床下調湿材は安易に入れてはいけない

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 先週大工さんから、床下調湿材を取ってくれないか、と電話が入った。
 普段付き合いのない方でもあり、色々気になったので、製品を仕入れる前に現場を見せてもらうことにした。
 良くリフォーム業者の宣伝に、床下調湿材、あるいは「炭」製品がPRされている。その効果というものは否定する事ではないのだが・・・・これを入れれば、OKですよ、という悪徳  じゃないか無知なリフォーム業者が多いので注意が必要だ。
 誰でも知っているように、床下に湿気が充満していれば、躯体は腐るし、シロアリ食害を誘発するし、良いことはない。
 だから調湿材、と安易に考えてはいけない。床下に湿気が溢れている原因、元を断たねばダメなのだ。調湿材だって、その能力まで湿気を貯めれば、それ以上吸わない。高いリフォーム代を払って改善しない、という酷い業者、無知な大工が溢れているのでここで注意喚起申し上げる。

 現代のほとんどの家は、ベタ基礎になっている。こうした基礎で湿気が来るのなら、自然伏流水の流入、あるいは配管からの漏れ、結露・・・等々原因を特定する。それがなく、森の中に建っている、などという空気中の湿気が原因なら床下調湿材は有効だろう。逆に言えば、そうした限られた条件でしか有効でないのが、調湿材なのだ。

 現場に着くと基礎は大谷石が使われている。今時では強度的に建築許可が下りない仕様だけけど。湿気を吸う大谷石はその意味でも使わない方が良い。

 
黙って言われたとおり、調湿材を売っていれば、楽に儲けが出るんだろうけど。そんな仕事はしたくないわけで、今回もタダ働きになるかもしれないけど・・・、それで良いのです。


ちょっと開口の面積が狭い、かつ換気口の前に色々置いちゃって換気が阻害されている。そうした複合要因だと思われる。換気口近くは床下のカビ臭さも感じた。

コメント

  1. sna***** より:

    本日もお天道様に恥じないお仕事ぶり、ありがたいことです。ところで、住宅リフォームって上屋に気持ちが向きがちですが、土台に問題あり、の場合は困りますね。今回は換気扇設置することにされたようですが「もうどうしようもないっ!腐って傾いてます!」って時は、やっぱり床下束柱(って言うんですか?)をやりかえるとかの大工事になるんでしょうか。基礎なんて日ごろ目に触れる場所でもなし、素人にはわからないことばかり。おうちを買う、建てるって、なんだか怖いなって思ったsnaでした。

  2. som**bito より:

    > sna*****さん
    中古住宅などを値踏みする場合。やっぱり土台というか基礎周りがポイントになると思います。土台全部が傷んでいる、というのは論外ですが。風呂まど水回りの傷み具合がポイントでしょうね。部分的な劣化ならリフォームで対応できますが、家が傾いているなんてのは、建て直したほうが良くなります。今は瑕疵保険や消費者保護制度がありますから、そんなに酷い物件はないと思いますが・・・。
    私の周りでも、「それ?借りるか???」なんて古民家を借りてしまって難儀している知り合いいますいけど。素人さんは良ーく検討、研究してから買うなり、借りるなりしたほうが良いですね。

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