会社デモ用床暖房システム完成

WORKS

当社ストーブ展示場内に、ペレットボイラー駆動の床暖房とパネルヒーターのデモシステムを作っている。

昨日の記事にあるように、漬物でも漬けるように、重しをしっかり利かせて接着したことが奏功し、二日ぶりに重しを除いてみたが・・・・・・タイルの平滑具合は、バッチリである。

今日は職人にタイル目地を詰めてもらった。

 

今日は「目地」の蘊蓄から。

左官材料屋や施工を長年やっていると、時々「俺は目地が嫌いなんだ目地無して貼ってくれ」という御仁がやってくる。

目地無し仕様のタイルとか、あることはあるんだが・・・・一般的に詰める目地は必須である。

それはまず

① 美しく見せるため

目地はタイルのために余計だ、と考えている方も多いが。実はそれは逆である。タイルは焼き物ゆえ、大きさ、歪みがそれぞれあって、JIS規格で認められた寸法誤差以内のものだけセレクトされて出荷される。

つまりタイル自体一枚一枚がサイズがちがうのが普通なのだ・・・・・突き付けで並べていくと、こっちの辺は空いていたり・・・・角が反りあがって持ち上がっていたり・・・と「アラが目立ってしまって、全く美しくないのが『タイル』というものなのだ」

そういった一枚一枚の歪みを目立たなくするのが「目地」

 

② 強度を増す

タイルというものは焼き物である。縄文式土器が発掘されるように、焼き物は相当寿命が長い。

現代のタイルは、ほぼほぼ石より強度が高いので、露天に放置されても、おそらく万年単位で形状が維持されることだろう。

しかし

硬いがゆえに・・・・・お互い接触して固定すると熱収縮、膨張で、ぶつかり合って破断してしまうのだ。目地材は柔らかい仕様でできているので、こうしたタイルの動きを緩衝する働きをもつ。

 

③ 躯体を守る

タイル自体は固いけど、①②で述べたように、目地も補完している。躯体自身に水や紫外線を伝えず劣化を抑えるのが、タイルと目地の共同作業なのだ。

 

そんな大切な機能をもつ「目地材」なんだが・・・・・最近はさらに多機能になってきている。

油汚れが付着し辛い「キッチンバック用」というのもある。

 

今回使用したのが、「弾性目地材」、床暖房には、マストアイテムである。

床暖房というものは、局所的に高温になるのでどうしても熱膨張の歪が出やすい。

それなんで目地の部分で最大限、その歪を吸収してあげましょう・・・という本当に献身的な製品なのだ。

もちろんその働きは完全ではない、と思った方が良い。一般住宅のほとんどが木造だし、床暖房用仕様というべき、躯体構造はあるけど・・・・完全ではない。床暖房はそういう意味、躯体に対する影響が大きいので、ある程度ユーザー様が寛容である必要があるかもしれない。

今回店内のデモであるけど。少なくても一般住宅に使われた場合のモニターとしてチェックしていけたらと思っている。

あまりデザイン等々・・・突っ込まないでほしい。余っているタイルでデザインをやり繰りしているのだからね。

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