アルミエクステリアというものは、一般に完成形は一緒なので、誰が作っても同型になる。
こうしたものを作って、他人に褒められる、というのは、大方他の造作物も含めた庭のトータルデザインが優れているか、動線などレイアウトが秀逸であるか・・・・ということであろう。
ただそこに至る過程というのは、一緒とは限らないし、各施工者によって工夫が込められている。
工夫とは、より「早く」施工できたり「精度」や「強度」があがったり・・・・と目視できないことが多いけど業者には結構重要なことであったりする。
一般的な形状のアルミカーポートの場合。組み立て施行書には、
「最初に柱を固定して・・・」
とさらりと書いてあったりする。2本脚の車庫の場合。こうした順序はありうる。
前日に柱をコンクリで固定しておけば、安心して屋根を組み付けていくことができ、作業性も強度もあがる。
2本までなら理想の位置に正確に立てることは不可能ではない。
しかし2-3台用の4本足以上の柱がある車庫ではこの方法はとれない。
つまり4本の脚を正確に鉛直に立てて、なおかつその上端の3次元的位置が揃っていなければ、屋根を組み付けることはできないからだ。そうした治具があれば教えてほしいくらい。
ならばどう作ると思う??
問題なのは3次元での座標がピンポイントで決められてしまう、ということ。
それでそのひとつをまず、クリアーにする。
① 柱の根元の高さを合わせる
4本の脚の高さが同じ水平に立っているなら、一つの座標は心配なくなる。レーザーレベルを使って、柱が沈まないコンクリ平板などを同じ高さで柱元の穴中に最初に設置する。
柱2本と梁を一組として組み付けてまず立てる。それは垂木等で押さえて仮固定しておく。
ハイルーフ 間口6m と4本脚としては最大級の大きさで 大変である。
② 屋根材は重要な治具
本体は工業製品なので、寸法的な心配はない。しかしどうしてもビスで組み付けていく以上、各パーツの組付けは正確ではない。わかりやすくいえば、一般的な屋根って、家もそうだけど、梁に母屋が交冊してまた垂木が直交する。こうした四角形の造作というのは、横の力で、「菱形」になってしまうのだ。正確な90度が必要だがその狂いは微妙なので目で見てもわからない。そこに四角四面の屋根材をはめ込み各辺とのクリアランスを見ると、骨組みが平行四辺形になっていないかチェックができる
③ 最後は柱の倒れと根元寸法のチェック
本体上部は工場製品だから正確だ。問題は各柱の根元のクリアランスと倒れ。これを4本個別にやっていたのでは、こちらを動かせば、あちらも動いて、しまうので。並行する2本のクリアランスを決めたならその2本を垂木とゴムバンドなどで筋交い状に固定してしまう。
その後間口方向の柱間ピッチと倒れをチェックすれば良く。
問題なければ、最後に足元にコンクリを流し込み固定するのだ。
施工要領書とは真逆だね。
でも世の中には、最初から4本固定してから組み上げることができる職人さんも居るのだろう。
その方法を学んでみたい気もする。
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