昨日のつづき。
カーポートを切り詰める ことで一つは解決した。
アルミカーポートは大きなプラモデルのようなものだから、要点だけ注意すれば組立はさして大変な工作ではない。これを切り詰める、というのはちょっと配慮が必要だし、見た目が汚くならないような工作の精度も要る。
しかしもう一つの難問に比べたら、大した問題ではない。
その難問というのは、昨日の二枚の写真を見てほしい。
一般に見られる一台用は車の側面脇に2本の柱があり、片持ち型で屋根を支えている。
施主様お気に入りのカーポートは、両側に柱があり、片流れだが、前方が高く、家側が低い左右対称のデザインとなっている。
ここでもう一枚の写真。現場の設置予定地には和室の掃き出しサッシがある。
前方に高く、家側が低いこの車庫の屋根は、ここに設置すると、家から外を覗くと、ちょうど目線に屋根の梁材がきてしまう。切り詰めて収める位だから、窓を開けると、すぐに車庫の梁・屋根! という大変目障りで、暑苦しいことになってしまうわけだ。
雨落ちの跳ね返りが家側にかかる、という困ったことも起きてしまう。
私は芸術家ではないので、見た目より何より工事をする場合「使い勝手」を最優先に考える。その流儀からすれば「これはダメ」である。
「このカーポートが良くて」ウチを訪ねてくれたのに、その前提の機種を否定しなければならないこの苦しさ・・・・難問でしょ。
施主様に、これをつけるとこうした困ったことが起こります。と説明すると。
「え。そうなんですか。でもこの形の方が気に入っているのでやっぱり最初のでお願いします」
「本当に良いんですか?」
「え____ちょっと考えてみます」
こんな風に打ち合わせをしていると、一か月以上かかってしまうわけだ。
そして数日後。
「やっぱりコウダさんの云う通りですね。機種変えます」ということになり、それではカタログをお貸ししますから別の気に入ったものがあれば・・・・・と言うと。
「この家と土地に合っていて、ネガティブなことが起こらないような、それでいて一般のかまぼこ型でないデザインで、カッコの良いカーポートを付けてください。お任せします」と言われてしまった。
難問が超難問になってしまった。
任せた。というのも難しいんだよな。
結果として、提案した製品にOKが出た。こうなれば早い。初日土取り、2日目カーポート切り詰めと棟上げ、3日目カーポート完成、4日目土間コン と実質4日で完成した。
コメント