今日のご紹介は、建築10年のお宅です。
最初に作ったものが痛んだり、また途中に加えたものも整理したくなったり、動線に不自由を感じ始めたり、そして何より木々が想像以上に大きくなってしまったり・・・・とそろそろリフォームをしたくなる年数です。
今回のオーダーは、
1.庭にガーデンテーブル・チェアーを置けるスペースを作って欲しい。
2.玄関前階段の一番目が狭いので広くして欲しい。
3.草取りが大変なので、土の部分を少しでも狭く。
というのが主なご要望であり、加えて予算が○○円しかない! と言われておりました。
こうはっきりしている方が、お互い無駄なことしなくて済みますので大歓迎です。
しかしながら、最大サービスして、高効率な作業をしても若干予算オーバーしてしまう見積り計算になりました。
それも、なんとか許容と言われ工事が開始されましたが・・・・・・。
いざ始まり、形が出来てくると、奥様は気に入っていただいたようで・・ありがたいのですが・・そうなると欲が出てくるもので・・・・。
「こちらも、出来ないかしら・・・・。」
「予算足出ますが・・・・・どうします?。」
「やってください。」
それが出来れば、これまた気に入ってくれて
「あちらも 出来ないかしら・・・・。」
「また足出ます けど・・・・。」
と、何度か追加造作を重ね、いよいよ限界 という金額まで来てしまった。
最初は玄関前と主庭という離れた造作物だったのに、それが段々近づいてきてしまった。
予算尽きて、ハイここまで!。なのだが・・・・。
ここまで来ると、主庭と玄関前の間には芝生スペースがあるのだが、それを仕切っていた花壇が、施主様過去に手作りのレンガ積みが中途半端ゆえ。
「画竜点睛を欠く」状況になってしまい。私のほうが気持ち悪くなってしまう。
そこで提案。
お庭には、過去にHCで買い求めて使われたレンガがあった。大きさも種類も肌もマチマチ。大体4種類位。素人造作でバーべキューグリルを作ったが崩れており多くのものがセメントがこびりついている。
「これをリサイクルして花壇を作ってください。半日私がボランティアで教え、手伝います」
まずこのハンマーでこっちからこう叩いてください。モルタルが取れます。とレンガの掃除から。
「わあ、面白い、取れるんですね。 あ、割れちゃった」なんて言って始まった。
「この敷きレンガも使いましょう。まず洗ってください」
こうして敷きレンガは、玄関と主庭を繋ぐ通路の中に埋め込まれ、外部から非常に目立つアクセントになった。(一枚目の写真)
駐車場側の花壇は、全部回すには本数が足らない。それで小さいものを立て積みとして曲線を描き。大きい赤レンガは横済みとしてスクウエアに積む、その間に枕木の余り木で仕切る。(二枚目)
こうすると、なんか余り物で作ったとは思えない。どっち方向から見えも、表情を持つ不思議な花壇が出来上がった。
勿論喜び合いましたよ、そりゃ自分も参加しての庭作りですからねえ。
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